南方熊楠関係の写真を集めた労作。
南方という稀代の「知性」に関しては 最近では中沢新一などの著作があり 徐々に研究は進んでいるとは思うが それでも 前途遼遠ではないかと思う。
一つには 南方という方を 分類すること自体が不可能であり 一人の人間が 彼を研究することに非常な困難があるからだと考える。
粘菌学と仏教と民俗学と民族学を踏まえた上で 南方という博覧強記に対抗出来うる方がなかなか出てこないということだと思う。
そんな まさしく 曼荼羅のような南方を写真で説明しようと試みる本書は実に楽しいものがある。実際 これだけの写真を集めることは大変だったはずだ。なにせ 南方関係の資料は整理すらされていないものが多いというのだから。