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南島イデオロギーの発生―柳田国男と植民地主義 (岩波現代文庫)
 
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南島イデオロギーの発生―柳田国男と植民地主義 (岩波現代文庫) [文庫]

村井 紀
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

山人論を放棄して,柳田はなぜ南島論へ転じたのか.日本人の起源を南島に求め,同質的な日本を見出す「新国学」たる民俗学の成立は柳田の韓国併合への関与によってもたらされた.その他,『花祭』で知られる早川孝太郎,沖縄学の父・伊波普猷も俎上にのせ,近代日本における民俗学と植民地主義との関連を徹底追及する新編集版.

内容(「BOOK」データベースより)

山人論を放棄して、柳田はなぜ南島論へ転じたのか。日本人の起源を南島に求め、同質的な日本を見出す「新国学」たる民俗学の成立は柳田の韓国併合への関与によってもたらされた。その他、『花祭』で知られる早川孝太郎、沖縄学の父・伊波普猷も俎上にのせ、近代日本における民俗学と植民地主義との関連を徹底追及する新編集版。

登録情報

  • 文庫: 364ページ
  • 出版社: 岩波書店; 新版 (2004/5/18)
  • ISBN-10: 4006001223
  • ISBN-13: 978-4006001223
  • 発売日: 2004/5/18
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By イッパツマン トップ500レビュアー
形式:文庫
 「日本人」を探求する「民俗学」は当然ながら国民国家の成立を前提としていた。そして、学問としての発展期と植民地主義の国土拡張期が並行する中で、いかに柳田国男などの民俗学者達がイデオローグとしての役割を担い、その歴史が学会内で隠蔽/忘却されているかを検証した労作である。なお、「季刊思潮」「批評空間」等に載っていた同名の雑誌連載はごく一部で他の論文も大幅に足されているほか、出版社が変わる度に内容が変更されているので、今から読むなら一番新しい岩波現代文庫版で読むことをお勧めする。内容の充実度は文句無いが、以下のように若干気になった点もある。

-1. 韓国や台湾の併合に大きく関係した柳田国男を確信犯的な官僚政治家として描いている点は確かに新鮮だ。ただ一方で、農村の貧困問題が国家課題だった時代に決してエリートコースではない農政官僚になることを選んだり、展開した山人論では狂人や捨て子、山岳部族など農村からはみ出て暮らさざるを得なかった人々にも温かい視線でスポットを当てたように、素朴なヒューマニストとしての側面も彼にはあったのではないかと思う。だから余計にタチが悪いというのが著者の意見だろうが、柳田に限らず一個の人格というものは複雑な内面を抱えて乱反射するものだ。そういう複雑なところが門外漢の僕からすると柳田国男という人の面白いところだと思うので、一面的な批判に過ぎる印象は否めなかった。

-2. 「民俗学」という学問が担ってきたイデオロギー性、歴史の隠蔽機能はよく分かるのだが、じゃあこの学問をどのように開いていけばよいのか、もしくは最早どうしようもないのか、という将来に関わるビジョンの部分が残念ながら欠けている。多分、そこが一番面白い学問的フロンティアのような気がするし、せっかく増補するならそこを書くべきだろう。

 以上のようなケチは付けたとはいえ、ポストコロニアリズムの視点から民俗学を批判した本としては完成度は高い。過去の版も含めてこんな有名な本にまだレビューが一本も無かったことに驚いたが(=2010年8月現在)、やはり学生も含めて専門筋からは忌むべき本として黙殺されているのだろうか。だとしたら、非常に残念なことである。
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3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 柳田国男の南島イデオロギーは戦後において学問的根拠や大東亜共栄圏思想に基づき批判の対象とされてきたものである。
 もちろん、政治的な戦略としての南島イデオロギーの利用においてはその通りであるし、この思想自体に科学的が根拠はない。
 日本人は稲を携えて南島よりわたってきた理論のことは、遺伝子の研究や考古学研究からも非難の対象とされているでし、日本の半端なえせ左翼
 からも植民地支配の肯定として利用されるのは、戦後常に行われてきたことであり、この本はそれを裏づけただけである。
 読む価値なし。一般の想像を超えない。農政官僚の立場や歴史認識背景からも読まなくとも内容が想像できてしまう。タイトル通りが内容である。

 この本を読み思考を停止するのではなく、南島と日本との関係や柳田の想像力や南島イデオロギーの民俗学への浸透や「この説が説得力を持った根源的な日本人 の心象」を読み解き、柳田民俗学の見直しを図る作業の段階に学問は到達していると思われる。それは人類学や民俗学だけの分野ではなく哲学等人文科学、社会 学全般にいえることではないであろうか。実に時代遅れの本であり、読む価値はほとんどない。タイトルだけで十分な本だ。
 強いて利点を言うならば過去の歪んだえせ左翼の政治利用理論を正確に知るための本である。読む価値なし。タイトルだけを見てそれで十分内容が理解できる。
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