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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
人種主義から多人種共存へ,
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レビュー対象商品: 南アフリカ 「虹の国」への歩み (岩波新書) (新書)
1961年生まれの世界経済論・アフリカ地域研究の研究者が、最新研究を踏まえつつ初心者にも理解できるように書いた、1996年刊行の本。コイサン人の生活していた南アフリカに、オランダ人(アフリカーナーの祖)が奴隷を連れて入植したのは17世紀半ばであり、彼らの混血の中からカラードが生まれた。18世紀末からのイギリスによる植民地化に反発し、19世紀初頭のズールー王国の略奪戦争の時期に、アフリカーナーたちはグレート・トレックを行い、新たな共和国を建国した。しかし、世紀後半にそこで鉱物資源が発見されたため、イギリスはアフリカ人社会とアフリカーナー国家の本格的な征服に乗り出し、南アフリカ戦争を引き起こした。その結果1910年に成立した南アフリカ連邦は、人口の7割を占めるアフリカ人を支配するための、イギリス系白人とアフリカーナーの連合国家であった。第一次都市化に伴うアフリカーナー民族主義と、イギリスの人種隔離政策とが結びつき、アフリカ人主体の第二次都市化を契機に、1948年〜50年代にアパルトヘイト体制は成立した。厳しい差別と迫害の下、カラード・インド人・アフリカ人・共産党はアパルトヘイトに抵抗し続け、国連も経済制裁を行ったが、南アフリカ政府は周辺諸国に不安定化工作を行い、日本を含む先進諸国も鉱物資源確保のために強い態度をとらなかった。しかし1994年の全人種参加選挙によるマンデラ政権の成立は、多人種共存への大きな一歩となり、アフリカの非核地帯化も実現された。しかし人種間・人種内の暴力、失業や住宅問題、土地返還問題、環境破壊、教育の不備、性差別問題、武器輸出問題など、南アフリカの抱える問題は未だ深刻である。本書は、南アフリカの多様な地域性と民族性、都市化と貧困、世界性に注目し、世界の縮図としての南アフリカから、私たちにとっての教訓を探ろうとしている。
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
簡にして要を得た本,
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レビュー対象商品: 南アフリカ 「虹の国」への歩み (岩波新書) (新書)
特に第二章は、南アフリカの歴史が簡潔に記されていて、有用である。オランダの植民地になり、のちにイギリスのケープ植民地になる経緯や、ボーア戦争に至る流れがわかりやすい。 インド人労働力などへの言及もあり、若き日のガンディーについても触れられており、当面必要な知識が、簡単に手に入る良書であると思う。
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
民族という視点はよく分かった。,
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レビュー対象商品: 南アフリカ 「虹の国」への歩み (岩波新書) (新書)
サイ人、コイコイ人(コイサイ人)、ソト人、コーサ人、ヴェンダ人、ズールー人、ツワナ人、ツォンガ人など。アフリカ系の人達と、白人、インド人などの混合民族。 アパルトヘイトと都市化。 民族という視点はいろいろ得るところがありました。 しかし、個々の民族が、どういう産業、文化、食生活、風俗、芸術を持っているかが見えていない。 南アフリカの課題は多いが、産業と文化が明確でないと、未来が見えない。
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