もちろん作品そのものは★★★★★です。
いま若い人がこれを初めて見て面白いと思うかどうかは別としても、公開当時のインパクトや、今も残る歴史的価値を鑑みれば、高い評価が妥当でしょう。
しかしこのブルーレイ版に対しては★★★がせいぜいです。
★を二つも減らすというのはかなり大きいのですが、この商品にはそれほどのマイナスポイントがあります。
それは信じられないほど字幕が酷いということです。(吹き替えはありません)
あまりにも酷いので、映画の価値すらもをかなり大きく減じてしまっていると私は思います。
この字幕は正直言って日本語に、いや文章になっていません。
翻訳は不正確かつ不自然で、その精度の低さはまるで機械翻訳のようです。
言葉のつながりが悪いため、短いくせに意味が分かりにくい。
たとえばある場面で、ヒロインが主人公にこう訊ねます。
「あなた情事は?」
すると彼は、こう答えます。
「起こったんだ 日常の出来事のように」
気が遠くなるほど不自然なやりとりですが、つままりこれは、あなたは深い意味での恋愛(英語字幕が選べないので分かりませんが、もとのセリフはLove affairでしょうか)をしたことがあるの?という質問に対し、誘われてそうなってしまったことはある、と答えているんだと思います。・・・たぶん。
本来の意味を推測しながら見るのは、まるで暗号解読のようです。
世にあるこの作品に対する映画評には、「甘酸っぱい青春の想い出」とか「若さゆえの不安や苦悩」とかいった情緒的な言葉が並びますが、このブルーレイからそんな情緒を感じ取るのは、かなり難しいと言わざるを得ません。
そこが作品の大きなポイントだとするなら、この商品には★★★の評価もやむなしといったところではないでしょうか。
と言ったわけで、このソフトを薦められるのはすでに映画を何度か観て、作品の魅力が何処にあるのかを十分に知っている人であって、白紙もしくはそれに近い人には薦められません。