21世紀に入って、真剣に自分と向き合い自分にあった人生を見つけようとしている若者が増えてきているように感じます。20世紀は、企業に就職すれば何とか食べていけたのですが、企業と従業員との関り方が以前と大きく異なってきたということもあるでしょうし、都会の中でストレスに晒されながら小さな世界に閉じこもって時間を切り売りする人生に疑問を持つ人が増えているように思います。その20世紀の価値観に縛り付けているものは、マネーだと思います。食糧危機が語られるようになってくるとお金だけでは将来への備えとしては不十分ではないかという気持ちが芽生えてきます。食糧を自給しながら、生きていくのに必要な金銭を稼ぐ暮らし。農家の多くの方は農業だけでお金が足りないので、兼業農家となってゆきましたが、半農半Xとはこの逆の流れです。定年退職をしたら帰農しようと考えている方も多いと思いますが、都会を離れ過疎化する農村に移り住み、そこで米や野菜を育てながらの暮らし。非常に魅力的に映ります。日本人の良き伝統には多分に農家の暮らしがあるように思います。この本を読んでそう思いました。自分たちの食べ物を自分で作る安心できる食糧の確保という目的もあるでしょうけど、田舎暮らしで自然の豊富な場所で家族や近所の人たちと共に過ごす時間に価値を生き方です。著者は、京都の綾部という場所で半農半Xを行っているのですが、移住してくる人は年々増えているようです。以前ですととても風変わりな人と見られていたでしょうし、人は都会に集まるものでした。21世紀、このような暮らし方が可能な時代に日本も入ってきたのだと思います。いつかは自分も、と思いました。