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半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫)
 
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半島を出よ〈下〉 (幻冬舎文庫) [文庫]

村上 龍
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (20件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 800 通常配送無料 詳細
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商品の説明

商品の説明

第58回(2005年) 野間文芸賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。いまや九州は反乱軍の占領下となった。逮捕、拷問、粛清、裏切り、白昼の銃撃戦、被占領者の苦悩と危険な恋―。絶望と希望が交錯する中、若者たちの決死の抵抗が始まる。現実を凌駕する想像力と、緻密な描写で迫る聖戦のすべて。各紙誌で絶賛を浴びた、野間文芸賞、毎日出版文化賞受賞作品。

登録情報

  • 文庫: 591ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (2007/08)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4344410017
  • ISBN-13: 978-4344410015
  • 発売日: 2007/08
  • 商品の寸法: 15 x 10 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (20件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By maurice blue トップ1000レビュアー
形式:文庫
この「半島を出よ」という作品は、上巻と下巻で少しスタイルが違っていて、上巻が徹底的にリアルな想像を元に執筆された話であり、下巻はエンターテイメント性を重視した物語へと展開される。それ故、若干上巻・下巻で読者として戸惑ってしまう部分はあったが、全体的にとても楽しむ事が出来た。話のボリュームは多いけれど、作品通してスリリングな展開が広がり、飽きずに読ませてしまうのはやはり流石だと感じた。

この下巻は何も有効な対策が取れない日本の政府やメディア、そして諦めに支配された風潮に代わり、社会のはみ出しモノ達が北朝鮮のテロリスト達に対し、必死の抵抗を行うという話がメイン。前述したように上巻とのスタイルが少し違う為に、期待を裏切られる読者も多いかと思うのだけれど、一貫した村上龍の意志は受け継がれているし、本来彼の小説はこういった壮大なスケールをもった物語こそが持ち味だと思うので、僕自身はこういうやり方は上手くはまったというように思えた。ただ、あまりにも話に無理がありすぎる部分も多い為、以前の名作に比べると若干物語の信憑性が薄いと感じる部分があった事も否めなかった。

物語重視故に、上巻に比べると、この下巻は魅力的な人物が多数現れる。北朝鮮軍のブレイン達、占領された福岡の果敢な人間達、そしてはみ出しモノであるイシハラグループのメンバー達。緻密な人間描写と彼らの生き様、状況が変わるにつれて変化する心理描写等、とてもスリリングで読み応えがある。傍目では優秀な人間でも、色々な葛藤や驚き、そして弱さを持っていて、そういったものに対し果敢に挑んでいく姿は、やはり美しいし、僕自身力を与えられる部分でもある。ラストがあまりにも綺麗に決まりすぎていて、何処か矛盾を感じてしまうのが勿体無いのだが、あまりにもリアルで残酷な現状を暴き出してしまった上巻に対して、未来への希望というものを村上龍自身、最後に示したかったのではないのだろうか?そんな風にも思えた。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By dsk
形式:文庫
ずいぶん前に出版されていて、気にはなっていたものの、まとまった時間で一気に読んだ。

経済が没落し、失業率が10%を越え、アメリカからは見放され、国内には閉塞感が漂い、
その出口を核武装も辞さない軍拡主義に見出した日本に、
北朝鮮の「反乱軍」を名乗る精鋭部隊が侵入し、福岡を「占領」、
その独立と、12日後、12万人の「反乱軍」が日本に入国することを日本国政府に要望する。
一方、イシハラというカリスマ的人物の周りに集まった少年たちが、
その「反乱軍」に対して、ある計画を実行する、というストーリーである。

荒唐無稽なようで、上巻は、圧倒的な情報量で、非常に緻密に描かれている。
日本の政治家が「最優先事項を決められない」ということ、
北朝鮮の内情、兵士の訓練の様子、人間性の記述、冷徹さ、脆さ、
イシハラグループの少年たちの生い立ち、心の傷、心理描写、
あまりにもリアルであり、巨大な作戦が少しずつ動いていく様子に、まったく無理がない。
下巻の計画実行のくだりは、さすがにリアリティーに欠けるように思えたものの、
構築されている世界はすさまじい。

北朝鮮兵士の日本人からは想像しがたい精神構造、退廃を発見する瞬間、
北朝鮮兵士とアナウンサーとの恋、それを打ち消す職務への邁進、
西日本新聞記者の北朝鮮兵士への問いかけ、
「国家というものは必ず少数派を犠牲にして多数派を守るものだ」という問題意識、
処刑式を阻止しようと走る老医、
少年たちの、それぞれの物事への狂気的なこだわり、愛情の欠落、何かの欠落、
自分を刺した母親を許した少年など、
映画のシーンが思い浮かぶような印象的な場面、
強烈なイメージを残す思考の跡が随所にある。

著者は、
「コインロッカーベイビーズ」で、人間と人間のつながりは何か、本性は何か、ということを問いかけた。
また、「五分後の世界」、「希望の国のエクソダス」は、
「日本は有史以来、日本固有の領土を侵略された経験を持っていない」という問題意識が貫かれ、
日本の現状を根底から問うていた。
本作は、その両方の問いが、さらに激烈な形で、現れているように思う。

グロテスクな描写もあり、非常に好き嫌いが分かれる作品だとは思うが、
現在の日本へのアンチテーゼ、心の傷とその快復を、圧倒的な情報量と迫力で描ききった、傑作だと思う。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
イイッス! 2007/9/10
形式:文庫
先ほどようやく読み終えました。いや〜面白かった。

他のレビューもチラッと見ましたが結構辛口の批評も多いですね〜どこがそんなに問題なのか良く分かりませんが。批判的に見ることができないのは、私が自分の頭で社会的にリアルにシミュレーションする能力が乏しい、龍氏のファンなので心情的に氏に擦り寄っているだけ、というのはあると思います。

でも面白かったですね〜個人的にはやはり。北朝鮮の軍人たちが作戦会議の様なものを経て攻めてくるところは実にドキドキワクワクでした。そういう言い方は不謹慎なのかもしれませんが。また、普通の人が日常の中で見過ごしがちな問題、特に日本人が抱える問題で、あまり人が言わないことをズバリと指摘する、それも評論家のような難しい言い方ではなくて、というところがさすが人気小説家の技量だな、と思いました。あと随所に出てくる人間観察も鋭い!と思いました。私が印象に残っているのは、自分にとって重要でない人間に対してだけ威張る首相とか、最後の方に登場するたくましい主婦たちの描写です。首相については、そういう人いるんだよな〜という感じで、主婦については、女性の強さをたたえられるっていいな〜という感想でした。

でも全体を通して意外だな〜と思ったのは、激しい戦闘シーンが短いことです。結構大激戦みたいなのが出てくるんだろうな〜と思ったら、居座ろうとする朝鮮軍に対して周りがどう対処しようとするか、というのがメインでしたね。そういうのは返ってリアルな感じがするとは思いますけどね。朝鮮軍人の心理描写も見事だと思います。朝鮮軍の人が自分の育った過酷な境遇を思い出す場面では、思わず涙がこみ上げそうになったときもありました。私自身、田舎の中流家庭で育ったということもあり、あまり開けていない環境や貧しさというものに対して少しは想像ができる気がします。

しかし、最初の農民の殺人や、福岡の犯罪人に対する拷問など、やはり描写が残酷というかグロいというか、この人はこんなにグロいシーンを書き続けていい加減神経が参らないのかな、と思ったこともありました。ただこういう状況ではそれぐらいの方がリアル、また小説に求められる刺激、ということなのかもしれません。

また、イシハラたち(フリーター、プータローですかね?)の間のやり取りもアホラシイものが多い気がして、私は個人的にはこういう変わったキャラは興味がそそられるんですが、世間の読者に受け入れられるのかな?という気がしたこともありました。

あとすごく気になったのは福岡人の博多弁です。これは細かいことかもしれませんが。ハードカバーの方のレビューで他の人も書いてるかな? 龍氏は長崎出身なのに意外だな?と思ったんですが、いまバリバリの博多弁は、福岡市の若い人はあまり使いません。語尾にちょっと特徴があるくらいで、会話にはあまり方言は出てきません。おそらく40代くらいの人までそうだと思います。昔ながらの福岡弁でしゃべる人は結構年配の人か、福岡でも市から離れた地方の人だと思います。会話がものすごい博多弁なので心の中でちょっと笑ってしまいました。でもこれは地方感を出すための計算なんでしょうかね?

でもイシハラたちの集団が軍と戦う流れはイイな〜と思いましたけどね。確かにリアルでない部分があるかもしれませんが。良質なハリウッド映画のアクションを見ているようなワクワク感がありました。少数の人、マイノリティの人が大きなものに立ち向かう、という龍氏の中にあるロマンティシズムなんだろうな〜と勝手に解釈しています。西日本新聞の記者が優秀、という場面にもそういうのがあるような気がしました。
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最近のカスタマーレビュー
結末はつまらなかったです。
<上巻>に醸し出された危機感は下巻では継続せず、荒唐無稽で安易な結末となっておりとても残念です。
投稿日: 1か月前 投稿者: buenafe2005
個人の多様性と、想像力の欠如
 北朝鮮を怖れる全ての日本国民に読んでほしい。

 国家的な不気味さばかりが強調されるが、国家は当然個人の集まりで成立している。... 続きを読む
投稿日: 2010/1/28 投稿者: ミノー
ファンとしてやや失望
... 続きを読む
投稿日: 2009/9/26 投稿者: Fernald
リアルさに若干欠けるが盛り上がる活劇もの
上巻は全体的に動きが遅いので少しイラつくが、下巻になり展開が早くなり、よりエンタテイメント性が強くなって読みやすい。上巻は多すぎる登場人物達が物語に対し均等にかか... 続きを読む
投稿日: 2009/9/15 投稿者: TSUYOSHI
いわゆる「文学」ではありません
上下巻を2日で読み切ってしまいました。他のレビューアーも書いているように、字数が圧倒的に多いです。丁寧に読むと、特にカタカナの名前の人物が誰が誰やらわからなくなり... 続きを読む
投稿日: 2009/5/31 投稿者: 市井の人
傑作。全4巻でもいける。もっと描いてもいい。それほど面白い。
内容については、他のレヴュアーが書いているので、割愛。

上巻とはかなり趣が異なり、イシハラグループの最終的な破壊工作に至るまでの... 続きを読む
投稿日: 2009/5/9 投稿者: taste_of_honey
もったいない
この作家は初期の作品から不条理な暴力を扱ったりしていて、好感が持てる。... 続きを読む
投稿日: 2009/4/21 投稿者: マーチン欲しい
特技が発する 一瞬の輝き
『13歳のハローワーク』の直後に執筆されたというのもあり、
「オマエら・・・ 好きなコトやってていいんだよ」... 続きを読む
投稿日: 2009/4/14 投稿者: ウェブ担当
カネシロ チェ・ヒョイル シノハラ リ・キヒ
話の流れや情報量のすごさに最初圧倒されましたが、なにより登場人物がかっこ良過ぎます。
カネシロ... 続きを読む
投稿日: 2008/8/29 投稿者: russian
コツを教えましょう
上巻の途中から一気に読み終えた。
上巻のレビューでは、この奇妙な若者たちにちょうど武器とであるところだったから、... 続きを読む
投稿日: 2008/5/4 投稿者: aquatio
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