について、一言。彼らは村上の小説「昭和歌謡大全集」の登場人物。
村上は以前から、日本の一般大衆が自覚なき被支配階級に属する(滑稽なことに被支配階級には政治家・国会議員なども含まれている)、という思想を持っていて、この小説にもそのような思想が色濃く出ている。
この本では、支配階級でも被支配階級でもない自由人(かつマイノリティー)として、イシハラたちが描かれている。わかりやすく言えば、自由人とは、社会常識に縛られず自ら思考・行動する人、というような意味だ(村上がはっきりこういっているわけではないが・・・)。
北朝鮮の軍人も当然ながら、被支配階級に属する人々で、村上の思想からすれば、自らの判断で行動するイシハラたちに勝利するはずもない。
村上は、被支配階級に属する我ら一般大衆をある意味軽蔑しているように見える。しかし、一方で「いつまでも自分で考えず、行動しないと本当に世の中こうなっちゃうぜ」とアフェクションを伴う警告をしているのである。