私はハードカバーの本を初版で買うことなんてほとんどないのですが、新聞で広告を見たときになぜかすごい読みたくなり、発売3日目でしょうか?買ってしまいました。
拉致被害者の方々の話は、テレビなどのニュースで読むたびに心が痛み、もちろんまだ帰れぬ被害者がいるということを知りながらも日本政府への直接の働かけのできない一市民です。
ですが、本当にちゃんと解決してほしいと思いつつ、このような書籍は一度も読んでいなかったので、(インターネットでの情報はなるべく目を通しています)今回買って読んでみようと思ったのです。
蓮池さんは不運にも北朝鮮での24年間の拉致された生活があるため、ソウルへの取材旅行から始まるこの本は蓮池さんがどうしても比べてしまう北朝鮮と韓国、そして日本との文化の違いを少し変わった角度で知ることができます。
そして朝鮮戦争や日本が朝鮮半島で犯した戦争の記憶がわかる歴史館など、恐くて行きたくないと思ってしまうところにまで蓮池さんは北朝鮮では拉致後約半年後に行かれていたり、今回の取材旅行でも行くべき場所として足を運んでおられます。
自分が何不自由なく暮らしていた大学時代や仕事と趣味に没頭している20代、30代の期間に、誰も知り合いもいない、助けもない、言葉も通じない場所に無理やり連れていかれたどうなるのでしょうか?蓮池さんのそんな北朝鮮での24年間。本当の苦しみなど私にはわかるはずもありませんが、ただ、とにかく今の生活をもっと大事にしなければ、一生懸命生きなければいけない。そして周りにいる人たちを大切にしたい。そんなふうに思わせてもらえる本でした。
帰国後、失われた24年間を取り戻すために自分がなにをすべきかわからなくなっていた蓮池さんの転機として、翻訳することで自分の家族を養うことができ、翻訳家、執筆者としての仕事についても書かれており、クスッと笑ったり、真剣に読んだりできるとても読みやすい本でした。
とてもお勧めです。
蓮池さんが文中でも、あとがきにも書かれているのですが、早く拉致事件が解決することを心から私も願います。