本編そのものは6巻で終了しているため、この巻は書下ろしを含めた短編集となりました。よって内容の中心はこれまで橋本先生が種々の媒体に書き下ろした短編となります。7巻という表記には疑問を感じますが、これは作者ではなく出版社の意向なのでしょう。また、8月には書き下ろしの話の後編を含めた短編集二弾(すなわち8巻)が発売されるとのことで、その8巻にて「半月」は本当に完結となります。
各話の感想を少々と。
『雨 fandango』(前編)…あらすじは上にあるので省きます。6巻の雰囲気を残した話で、後編が実質、時間軸としては最後の話になるのでしょうか。(訂正。6巻の中くらいに位置するみたいです。)かつて高校生活を送った者それぞれに思い出のある文化祭をふわっと、ユニークに描いています。
『気持ちの置き場所』…谷崎亜希子さんの過去と現在の話。「せつない」と一言で片づけるにはちょっともったいない、元ヤンでありながらもどこかお人好しの彼女をよく表現した作品です。現実にはこの話にあるような「あっけない」光景が多々あるもの。この巻では一番好き。
『君は猫缶を食えるかい?』…何てことない話。本当に外伝っぽい外伝。ちなみに私は食べたことないです、猫缶。
『金色の思い出』…1、2巻のころの話でしょうか。状況的にも内容的にもその頃の雰囲気があります。本編をすべて読んだ後に読むと一層、祐一の過去は懐かしく感じられます。
この手の外伝とかにはあまり興味のない私でも楽しく読めました。8巻には伊勢の地図など、「半月」の世界にはまるための興味深いものがいろいろ載るみたいなので、それを楽しみに待つとします。