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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
手練れの技巧の光る傑作!,
By 某 "バカ" (さいたま市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 午前零時のフーガ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (単行本)
今回はダルジールの体験のうちに起こる出来事を描いて24時間で終わる構成になってますが、この手の趣向だと軽めの内容になりそうですが、そこはヒル先生、かなり複雑な人間模様を織り込んで重厚な作品にしております。さらに作中で3人称多視点を導入して同じ場面が視点が切り替わるたびに何度か繰り返される多元描写が駆使されていてライオネル・ホワイトの「逃走と死と」を思わせ、実に面白かったです。今回のテーマは過去を捨てる、乃至隠す人生とはというのが全体のテーマになっているようで作中のなにげない人間関係や台詞が重要な伏線になっていて、ラストまで気が抜けない展開になってますので細かいところまで読み流し出来ません。あと、昔の作品ではパスコーが色々活躍してダルジールが最後にまとめるという感じが多かったとような記憶がありますが、最近はダルジール自らが活躍するパターンが増えた気がしますが、気のせいでしょうか。ヒル先生、もう高齢だと思いますが、いまだにこのような傑作を書ける才能には脱帽。ペダンテックさも嫌味にならない所も凄い。ここにきて重厚だけど軽いという未踏の境地に達した感があり、マイクル・イネスも超えた、とか言いたくなります。装丁も美しい。蛇足ですが、これからこのシリーズを読む人に一言。シリーズ全体で緩やかに繋がっているので出来れば1作目から読んだ方がいいですよ。未訳もあるし(私的に)それ程面白くないのもありますが。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
本当は新作が読めるだけで充分なのだが・・・,
By
レビュー対象商品: 午前零時のフーガ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (単行本)
齢八十になろうかという作者の衰えの無さに感服。タイトルのフーガにこめられているカットバック的な構成の妙が周到な伏線をさらに効果的にしている。 冒頭の警視の行動に衰えを感じ不安になるがサスペンスフルな展開の前にそんな怖れは杞憂となる。 プロットはやや直線的だが、最近のシリーズに顕著な罪と罰のモチーフ、血肉が通った登場人物たちの苦悩や喜びが生き生きと伝わる。 ただただ傑作。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
働くのってやっぱり大変!,
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レビュー対象商品: 午前零時のフーガ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (単行本)
瀕死の怪我から立ち直り、警視が職場復帰します。ですが頭脳も体も、まだなまり気味で、ダルジール警視が気の毒になります。そんな、復帰間もないある一日が中身濃く描かれています。主要人物に張られた伏線が、結構、見え見えだったので、「この人、あれだな!」ってかんじで、どんでん返しの前にうすうすわかってしまうので、残念というか、嬉しいというか、ヒルさん、もうちょと、ひねってちょうだい!という気もしないでもなかったです。前作、「死は万病に効く薬」でいきいきとした療養生活を海辺で送っていたアンディーですが、働くのってやっぱり大変ね。それから、装丁がおしゃれになった!(*^_^*) ダルジール&パスコーシリーズが初めてならば、この本から始めると警視のことをかわいそうなおじさんと思ってしまうかもしれないので、他の本から読み始める方がよいかもです。リピーターさんはもちろん読むべしです。(^◇^)
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