辛口に評価されている作家なのであまりいままで本気で読んだことはなかったが、何となく気になったので買ってみた。
で、おそらくファンとのQ&A集なのだが、思ったほど変ではない。
気になったのは、全く生物学に関係のない質問でも強引に生物学に持っていくこと。最初から質問を選べばよいのでは?
また、たまにそれまでの説明をぶち壊しにするような強引なオチをつけようとする。すぐ下ネタをおりこむのもどうか。彼女が敬愛するリチャード・ドーキンスは一般の読者を「専門知識は持たないが、愚かだとは想定しない」というスタンスを貫いた。彼女が手厳しく評価される理由のひとつに度の過ぎた迎合主義があるんじゃないだろうか。
ひとつ本気でがっかりしたのは、タイトルとキャッチコピーにある千鶴子と透視の話。この人は明治時代の有名な超能力で、日本のオカルト史には必ず出てくる。彼女は気密な試験で自身の超能力を立証できなかったとされる。竹内氏は「否定されたわけじゃないから透視はないというのは早計」とのべる。それを言ってはだめだ。なんでも存在を主張できてしまう、ニセ科学の論法だ。
科学教育を受けた人間として、基本に立ち返っておもしろい著作を発表しほしい。