千年間生き続けた巨大なくすの木。
その萌芽から伐採されるまでの千年間で
くすの木が見続けてきた人間たちの物語。
全8話からなる連作短編集。
1篇の中に二つの時代の話が交互に入るのだけど、
その二つの時代の話が絶妙にリンクしあっている。
そして全ての話が時間軸はずれてはいるが、
しっかりリンクしあっていて、
千年樹をめぐる人々の話が綴られていく。
本当に切ない話のオンパレードでした。
特に過去の話は、現代に生きる我々には想像もできないような
辛く悲しい出来事ばかりで、
思わずページをめくる手を止めてしまったり。
だからといって現代の話で救われるのかというと、そうでもなく。
決して癒しの樹ではなく
時に人間に対して悪意を持った目で人間を見続けている、
そんな感覚を持たせる話でした。