この小説の舞台の半分はネットゲームですが、いわゆるデスゲームではありません。
ネットゲームは単なるネットゲームであり、主人公達にとっては意味のある場所でも、それは個人の心情的な問題であって、
ネットゲーム自体に何か特別な問題や秘密があるわけではありません。
主人公達の現実での生活を補完する『別の場所』として描いています。
そういう意味では(インタフェース等のリアリティに格段の違いはありますが)より現実のネットゲームに近いものであると言えるでしょう。
ゲームをあくまでもゲームとして小道具の地位に置き続けた事で、抑制が効いていて良いです。
なので、ネットゲームでの大活躍を期待すると肩透かしを食います……
題名が間違ってるとしか言えませんね。
そういった所を期待せず、二人の生徒を軸とした学級物として見れば、楽しめます。
とりたてて際立ったところはありませんが、過去、現在、これから、と岐路に立って葛藤する様もあれば、勇敢さや卑怯さや醜さもあり、暑苦しくはないものの友情もあり、
そして、それらの混在をまとめ、それでも前に進む原動力として勇気というテーマを置いた事は大変正しい選択ではないでしょうか。
と、分析してみると悪くないのですが、読んでみるといまいちインパクトが足りないような……。