アンチ・オイディプス」において、古代から封建制を経て資本主義に至る欲望の流れを描いたとすれば、「千のプラトー」は、様々な文化現象や歴史を具体的に分析した書物と言えるだろう。言語学、音楽、絵画、政治体制などを分析しながら、それらの中に潜む運動性の原理を抉りだし、その運動性を更に徹底させようとする。永久運動、そして永久革命の書!
この書の文体は、見かけの均衡を破り、破壊にまで導き、そして新たな概念へと次々と接続していく創造的なものである。文体にはリズムと革新が満ちている。度々ヘンリー・ミラーが引用されることからも、破壊と創造と同時にやってのけるような迫力に満ちている。
「差異と反復」以来、ドゥルーズは常に一貫している。彼にとって、固定したものは何一つなく、全てが動き、流動している。全てがプロセスなのである。その過程を解放し、更に解放を推し進めていこうとする所に、この書の独創性と開放性がある。次から次へと諸説の引用がなされ、ドゥルーズとガタリの博識ぶりに圧倒されるが、一つ一つの意味にこだわらず、とりあえず読み進めてもらいたい。新しい概念がいくつも導入されているが、常に言っていることは同一のことであり、ワンパターンと言っても良いかもしれない。
とにかく、この書物の怒涛のリズムに身を任せ、新たな世界へと身を浸してもらいたい