時の雑誌編集者が労働闘争のドタバタ期に原稿を受け取り、行方知れずとなっていた
未発表原稿。今から46年前遠藤文学としても初期に書かれたものとして、注目に値
すると思います。
内容ですが、著者のユーモア溢れる口調で手紙を書くことの大切さがはじめに説かれ
筆不精の直し方、手紙を書くときのエッセンスのあとに状況に応じた手紙を書く時に
大切なこと(主に男性⇒女性へ向けたもの)が軽い感じで展開されています。
半世紀近くも前に書かれたものであるので、無論古い状況設定があることは承知の上ですが、
それにしても、手紙を受け取った人のスタンスを十分に考察した上での手紙文の
構築の仕方については旨いの一言だと言えるでしょう。
現代では私を含め手紙を書く人が少なくなりつつあると思いますが、それにしても
ビジネスメール、e−メールをはじめ、様々な場面で相手のスタンスを読み取り、
文書を作成する技術は素晴らしく、すぐに読みきれる程度の平易な文章で書かれている
こともあり、是非一読をお奨めいたします。