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十字軍という聖戦―キリスト教世界の解放のための戦い (NHKブックス)
 
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十字軍という聖戦―キリスト教世界の解放のための戦い (NHKブックス) [単行本]

八塚 春児
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,019 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

十字軍士は、聖地エルサレムに何を見たのか

内容(「BOOK」データベースより)

11世紀以降、西欧のみならず、世界の歴史を大きく揺るがした十字軍。数万の大軍を海を超えて、はるか彼方の地に向かわせたものは、何だったのか。十字軍士は何を目指したのか。第一回十字軍の召集、第四回十字軍の転向など、十字軍にまつわるいくつかの通説を解きほぐし、十字軍の歴史を包括的に振り返りつつ、聖戦という十字軍思想の形成に、西欧中世の特質を見出す。

登録情報

  • 単行本: 252ページ
  • 出版社: 日本放送出版協会 (2008/02)
  • ISBN-10: 4140911050
  • ISBN-13: 978-4140911051
  • 発売日: 2008/02
  • 商品の寸法: 18.4 x 13 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By それから トップ1000レビュアー
形式:単行本
十字軍についての日本での言及は、福沢諭吉の『西洋事情』に始まるとのこと。「十字軍」という言葉は明治3年に西周が使い始めたものらしい。先ず、開国当時の日本人の知識欲の貪欲さには驚く。
十字軍についての研究は、欧米では近年、著しい進展を見せているとのことであるが、日本では教科書的な理解が普及しているものの、それは必ずしも「十字軍」の実像を捉えていないという。本書は、最近日本でも進みつつある「十字軍」の研究をもとにその実像に迫る。従来のステレオタイプ化された十字軍の認識の変更を余儀なくされよう。

「十字軍」はウルバヌス2世の主導により異教徒に占拠された聖地解放を目標として宗教的情熱から始まったことには間違いない。しかし、十字軍に参加した国あるいは王、諸侯・騎士にはそれぞれに現世的な目論見もあり、誠に人間臭いドラマを演ずることになる。また、十字軍の矛先が、必ずしも聖地を占拠した異教徒に限られた訳ではないことも十字軍の理解に重要である。

最近になって十字軍のことが取り上げられることが多く取り上げられるようになってきたのは、9.11同時多発テロの影響もありそうである。しかし、本書では敢えて「十字軍思想」を論ずるといった視点はなく、読後感を爽やかにしている。なお、本書読了後に聖ヨハネ騎士団を描いた塩野七生著「ロードス島攻防記」を読まれることをお勧めしたい(著者は聖地国家と騎士修道会について意図的に簡略に扱ったとしているが)。
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3 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Kohei
形式:単行本
本著作は、第1回十字軍をめぐる様々な問題を取り上げている点で、非常に有意義である。

第1回十字軍をめぐっては、教皇ウルバヌス2世の考えに関する議論が欧米において盛んであった。
世俗諸侯との関わりや、改革教皇座の目的、東方教会との関わりなどなど、論点は非常に多い。
それらを邦語として紹介している点で、価値ある作品である。

ただし、問題点はいくつかある。

まず、諸侯に対する記述が少なすぎる点だ。
十字軍に参加した諸侯についての研究は、少なからずあるのだが、
著者は彼らの世俗的な動機ばかり重視して、彼らの宗教性を評価していない。

また、諸侯だけでなく、多くの十字軍士に対する記述も少ない。
諸侯とともに、彼らと教会組織との関わりを論じなければ、
十字軍の全体像が見えてこないのである。

著名なライリー・スミス氏の功績は、十字軍の理念化(モデル化)を果たした点であるが、
その過程に十字軍士という要素を組み込むことに成功した点も大きいのである。

ウルバヌス2世も重要ではあるが、十字軍士の研究ももう少し紹介してほしかった。
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5 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
面白かったです。教科書的知識をつぎつぎと覆していく、心地よい知的興奮にあふれた本でした。
たとえば世界史の教科書では、1095年の「会議」でウルバヌス2世が「十字軍」を提唱してから、運動が盛り上がったように語られがちですが、これは実際とは違っているとのこと。
あるいは、第4回十字軍はヴェネツィアの経済的利害に引きずられてコンスタンティノープルを攻撃した、と説明されますが、これも間違い。偶然の積み重ねでコンスタンティノープルを攻めることになった、その裏事情が解き明かされます。
ほかにも興味深い内容は多いですが、「京都」の「教育大学」で教鞭をとっておられる先生であるからこその十字軍解釈、ということを感じさせる指摘もあり、全編通して非常に興味深く読むことができました。
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