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十字街―久生十蘭コレクション (朝日文芸文庫)
  

十字街―久生十蘭コレクション (朝日文芸文庫) [文庫]

久生 十蘭
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

大晦のパリ。深夜の地下鉄で死体を運ぶ不審な二人組を目撃した貧乏絵描きに闇の世界から魔の手がのびてくる。仏全土を揺るがした大疑獄事件に巻き込まれていく四人の日本人の苛酷な運命―変幻自在の文体と巧緻な衒学性と知的ロマネスクで読者を翻弄する鬼才・久生十蘭の傑作冒険小説。

登録情報

  • 文庫: 341ページ
  • 出版社: 朝日新聞社 (1994/11)
  • ISBN-10: 4022640545
  • ISBN-13: 978-4022640543
  • 発売日: 1994/11
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 603,306位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:文庫
 文章の調子がよく展開がはやくて、それを追ううちにどんどん話が進んでいく。さっきまで話をしていた人物がもう死んでいる。一生懸命おいかけているうちに話が終わってしまった。あらすじとか事件の概要が全然あたまに入ってこない。そのくせ戦前のパリの、殺伐としてやりきれない雰囲気やそこに暮らす日本人の切迫感はキリキリ伝わってくる。知識として読む、というより痛みとして感じる。なんか著者においてけぼりにされた気もするけど、読書というのは読後感を求めるものだとしたら、それはたっぷりいただいた。こういう読後感はあまり味わえない、という点がおもしろかった。
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形式:文庫
フランスの疑獄事件の中でも最も深刻なものだったスタビスキー事件を題材にしたフィクション。
十蘭のミステリーでは怪奇ムードを盛り上げるためか、主要人物の詳細なスケッチは後半まで保留されることが多いが、本作では土台が事実なので短編で見せる密度の描写力を遺憾なく発揮している。
スタビスキー事件や政治状況に関する説明も的確で意外なほどである。
難を指摘される十蘭の進行スピードの速さも、「スタビスキー事件」の展開が速かったことがあるし、「金狼」に較べればずっとゆるやかと言える。
まとめると、十蘭の悪い処が一切出ずに良い処は全部出た作品で、十蘭の長編における最高傑作だと思う。

蛇足だが、「大逆事件」の弾圧による被害者を登場させることで日本を二重映しにして批判したとの見方に対しては、その後に「帝人事件」で痛烈な検察批判の判決が出ている事を指摘したい。
「大逆事件」をデッチ上げた検察幹部は「帝人事件」でもデッチ上げを主導したが、後者では判事に見破られて失敗した。本作における展開と比較されたし。
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