『私立霧舎学園ミステリ白書シリーズ』の9作目,クリスマスが舞台となります.
『
十一月』との同時刊行にはやはり意味があったらしく,事実上の上下巻ものでしょう.
あとがきを読んでいるとだいぶ悩まれたらしく,確かに面白い仕掛けではありましたが….
例えばその仕掛けが明らかになる終盤,第三者による『説明』は都合が良過ぎに思え,
駆け足で畳まれていく展開とともに,やや強引な辻褄合わせには物足らなさが残ります.
また,
前巻で未処理だった疑問やその後などの多くはこちらでフォローがあるものの,
当然ながら『前月』,つまり過去の出来事扱いの為にあっさりとしているのが残念です.
さらに
前巻と同じく,バッサリ切られてしまうような終わり方には余韻も何もありません.
他にも,一部の人物の言動には狙い通りだとわかっていても何とも言えない不快感が.
警察署長であるヒロインの母親を誰もが簡単に頼ろうとするやり取りも引っ掛かります.
今後の展開を予兆させるやり取りがあり,そちらについては興味が湧きもするのですが,
仕掛けありきで空回りしている印象で,『
十一月』と合わせて何とか…というところです.
なお,
限定のプレミアムセットではもう一ひねり.リンク先の画像をよーく見てみると…?