本書のウリは高畑勲という有名なアニメーション監督が現代アニメの技術・方法論を提示しながら、平安絵巻物を比較・論じているところです。
「信貴山縁起絵巻」や「伴大納言絵詞」等はかつて日本史の史料集で見せられたことがありますが、歴史とか国宝美術とかの観点ではまるで興味関心をもてなかったのが、アニメという観点でなら「なるほど、そういうことだったのか絵巻物!」と、とたんに面白くなってくるから、まるで、3Dです。
高畑勲の人間味あふれる解説と変則的ながら絵巻物を見るにふさわしい判(サイズ)が、日本のアニメを体系的に知りたければ平安時代からスタートするんだよということを教えてくれます。