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医薬品クライシス―78兆円市場の激震 (新潮新書)
 
 

医薬品クライシス―78兆円市場の激震 (新潮新書) [新書]

佐藤 健太郎
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (16件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

全世界で七十八兆円、国内七兆円の医薬品業界が揺れている。巨額の投資とトップレベルの頭脳による熾烈な開発競争をもってしても、生まれなくなった新薬。ブロックバスターと呼ばれる巨大商品が、次々と特許切れを迎える「二〇一〇年問題」----。その一方で現実味をおびつつあるのが、頭のよくなる薬や不老長寿薬といった「夢の薬」だ。一粒の薬に秘められた、最先端のサイエンスとビジネスが織りなす壮大なドラマ!

内容(「BOOK」データベースより)

全世界で七十八兆円、国内七兆円の医薬品業界が揺れている。巨額の投資とトップレベルの頭脳による熾烈な開発競争をもってしても、生まれなくなった新薬。ブロックバスターと呼ばれる巨大商品が、次々と特許切れを迎える「二〇一〇年問題」―。その一方で現実味をおびつつあるのが、頭のよくなる薬や不老長寿薬といった「夢の薬」だ。一粒の薬に秘められた、最先端のサイエンスとビジネスが織りなす壮大なドラマ。

登録情報

  • 新書: 207ページ
  • 出版社: 新潮社 (2010/01)
  • ISBN-10: 4106103486
  • ISBN-13: 978-4106103483
  • 発売日: 2010/01
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 0.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (16件のカスタマーレビュー)
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By 革命人士 トップ500レビュアー
形式:新書
製薬事業のコアである研究開発の現場や、この10年製薬業界のキーワードだったメガファーマ化の背景と露呈した問題点など、良い意味で、製薬業界についてのイメージが次々と覆され、読んでいて爽快感があった。天文学的数字の組み合わせから、一つの効能のある化合物に狙いをつけ、見つけてからも発売まで10年かけて製品化へ向け実験を繰り返すというサイクルの長さに驚かされた。

製薬は特許に守られてるから安泰という感じがしたが、実は特許を取れる薬は世界で年20種弱しかなく、メガファーマも稼ぎ頭の数種に依存しているので、特許が切れたら収入がた減り、期待していた新薬開発がこけたら大リストラ…ということになる(実際ファイザーがそうなった)。今、大製薬会社の収入の半分を支えてきたドル箱の多くが次々特許切れになっているという。めぼしい有望な金鉱を掘り尽くした今、新薬開発の現場には、難度の高い鉱脈しかなく、巨体を食わせるために数百億という腹の足しにならない需要ではなく、ホームラン狙いになり、成果主義、大企業的保守主義が横行するようになり、新薬認証のペースは激減している。それでも、新興企業を中心に低分子で作る医薬から、タンパク質で作った抗体医薬というパラダイムシフトが進みつつあり、いずれはiPSなどの核酸医薬へ…という進化の流れは決して止まってはいない、とも著者は語る。

こなれた文章で、新書ながら、理系知識ほぼ不要で、広大な製薬業界の現実を紹介してくれる。中でも、メガファーマ化について、世の趨勢と思っていたが、「負の面が多い」という指摘は意外感があったし、説明も非常に納得させられるものだった。
このレビューは参考になりましたか?
41 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 この国の理系にたいする冷淡さはあまりに激しい。本書を読んで、「ああ、この人も深く傷ついていたんだなあ」と共感した。本書の著者は薬品開発に従事していた方だが、一般的に製薬会社といえば超高級取りの超勝ち組というイメージがある。ところが著者は「バイオハザード」で製薬会社が悪者とされ、AIDSは製薬会社の陰謀とする都市伝説を嘆く。普通なら取るに足りないことだが、このような些細なことを気にする人間は非常に傷ついている人が多い。さらに、4000億円を稼いだ薬の開発責任者は報償15000円という衝撃的な話も載せてある。よく日本の製薬会社は無能で外国開発薬のゾロで稼いでいる、と悪口を言われるものだが、彼らは彼らなりに苦しんでいるのだなあ、と反省した(私自身医師であり、製薬会社の無能をあげつらったことは度々ある)。
 本書では薬品開発の将来を悲観する話が中心となっている。読者は「医学は日々目まぐるしく進化しているのでは…」と驚かれる方が多いと思うが全く本書の主張通り、医学は停滞している。90年代サイトカインが流行したときこれで医学は飛躍的進歩すると期待されたものだが21世紀に入り敗血症のサイトカイン研究は失敗だった、と結論づけされてしまうなど、近年沈滞したムードが医薬品業界にはただよっている。そんな中、彼らがこれ以上モチベーションを失わないように、それこそ著者の「松井やイチロー並みに」というように理系研究者の社会的尊敬を得られるように国民は応援してほしい。
 やや本書は悲観的な内容となっているが、最近就職では理系は厚遇され、肝臓癌など固形癌にも化学療法が日本で開始されるなど、明るいニュースもないではない。2010年問題をこの業界がのりこえ、発展していくことを期待し、エールを送りたい。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
医薬品というあの小さい物質が、なぜ体を劇的に変えるのか?という素朴が疑問から入り著者の目線から2010年問題についての語る。

ブロックバスターと言われる売上1000億円を超えるドル箱大型医薬品も特許は25年で切れて独占販売期間がなくなる。

2010年問題とは大手製薬会社の売上を占める大型医薬品の特許が2010年を境にたくさん切れて、後発医薬品メーカーがジェネリック医薬品を多数参入することによってシェアが食われて売上を激減する事をいう。
大手製薬会社というのは個別商品による売上構成が集中している。

しかし、著者が語る問題の本質は2010年前後に多くの医薬が特許切れになることではなく、それをカバーする後継品がないということ。
現在の大型医薬品のほとんどは90年代に作られたものでそれ以降、新薬は出来ていない。

特許のジレンマについても
競合の激化している分野では一日も早く申請しなくてはならないが、あまり早くに申請しすぎると独占販売期間が短くなる。
成立の有無を問わず、化学の合成法、薬理活性などを公表しなくてはならず、指定した化合物を一歩でも超えれば「特許抜け」できる。こうした、原子を一つ二つくわえて効能敵には何も変わらないゾロ新薬が後を絶たないそうだ。

新薬が出来ないのは、大企業の保護主義、複雑な臨床段階、稀な副作用への過剰反応、開発者への低い報酬など問題は根が深そうだ。
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最近のカスタマーレビュー
当事者ならではの見解であり説得力がある
今、医薬品開発は従来型の低分子医薬品から抗体医薬、核酸医薬へシフトしつつあるが、この本は医薬品の研究開発全般について分かりやすく書かれている。また、企業合併による... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: marmaite
面白かった。知らなかったことがいっぱい。
現代科学の小さな結晶「医薬」開発の現状と問題点。... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: ホラガトーゲ
メガファーマに対する認識
新書であるが読み応えがある。専門的な知識いらないしサラサラと読める。製薬業界といっても実は幅広いのだがその現状をわかりやすく紹介してくれる。例えば研究開発の現場を... 続きを読む
投稿日: 20か月前 投稿者: ドクターK
薬学生が読む
薬学部5年生のレビューです。
医薬品業界の全体としての流れが分かります。... 続きを読む
投稿日: 21か月前 投稿者: Den
わかりやすい
私は医師ですが、こんなにわかりやすい本ははじめてです。

薬の作用点の問題、なぜ分子量を下げなければならないのか・・・等々。... 続きを読む
投稿日: 23か月前 投稿者: kanchan33
誰によんでほしいか
内容に関しては他の方が詳しく説明してくれているので…

この本、オススメです。... 続きを読む
投稿日: 23か月前 投稿者: CAPI
知的好奇心を120%満たしてくれる本
著者は、元大手製薬会社の創薬研究者であり、サイエンスライターとして活躍されている方だけあって、創薬の現場から認可の現状、また世界の医薬品会社をとりまくM&Aの実態... 続きを読む
投稿日: 2010/4/26 投稿者: FEMMEABSOLUE
アルケミストの夢
単純に「医薬品の2010年問題」に興味があって,なにげなく購入した新書ですが,創薬の戦略に始まり,製薬会社の研究開発の実態,治験の苛酷な仕組み,副作用の発生を巡る... 続きを読む
投稿日: 2010/4/25 投稿者: microscopist
医薬研究開発のジレンマ
新薬研究、開発に携わった経験に基づく貴重な証言。
2010年問題の背景も良くわかる。... 続きを読む
投稿日: 2010/3/6 投稿者: iccinc
ドラッグラグの問題についてもしっかり論じてほしかった
... 続きを読む
投稿日: 2010/3/5 投稿者: 理科系読者
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