この本は,何度読んでも物凄いと思う。
実は私は,この本を中経出版から出た単行本の状態で持っているが,脳外科医が脳腫瘍,それも最悪のグリオーマになって,それから得た経験を見事に綴っているからである。
恐らく著者の岩田隆信さんは,まさか自分の専門とするグリオーマになろうとは,元気な時には夢にも思わなかったと思う。でもそれを受け止めて,今自分に出来ることは何か考え,それでこの本を書いたのである。
実際に読み返してみると,医者と患者の両方を経験したことからこそ分かる脳腫瘍の治療の問題点と,家族への思いが切々と綴られていたので,価値の高い作品となっている。
残念ながら,著者の岩田隆信さんはこの本が出たその年に亡くなってしまったが,この本は家族への思いと,これからの日本の医療について大きな提言が含まれている。
私は,この本が末永く読み継がれて欲しいと思う。