都会の大学病院に勤務している現役勤務医としては、現状はさらに悲惨です。知人の同業の一地方で開業している医師に聞いても、
その地方大学の医局も同様で、医局崩壊がすすんでいます。
医局崩壊がすすめばよいのかというと、そう簡単ではありません。何のシステムも存在しない、無策な状態です。この本には書いていませんが、民間医局と称する、勤務医を食い物にする新手のベンチャー企業の出現、使えない電子カルテの問題、急速に進歩して高額になる最先端医療機器、またその医療機器を販売する企業にもてあそばれる医師たちの問題、地方自治体の赤字のため過疎地の地域医療に熱心な医師が現場を去っていく現実など・・・・。この本に語られていない問題はまだまだあります。現場の医師としては、すでに医療崩壊はある程度進んでいるとみて間違いないでしょう。しかし現政権の教育、財政、年金の問題重視の内閣布陣の人事の中、医療崩壊を食い止めることができるのでしょうか?われわれとしては一日も早く、この崩壊スパイラスからの脱却に光をあててくれることを祈っています。もはやわれわれ医師だけで解決できる問題ではありません。