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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
ブラックボックスを覗いて見たい人に,
By
レビュー対象商品: 医療の値段―診療報酬と政治 (岩波新書) (新書)
診療報酬が誰がどう決めているかという素朴な疑問に答える教養書はあるようで無かったと思います。今回の健康保険法や医療法改正の国会審議でも、制度設計の問題より医療費負担といった表層問題の論議に終始した感がありました。それは国民の関心が深いからで、今までの経緯を丹念に追ったこの本は非常に分かりやすく、理解が深まりました。しかし今後どうするかといった将来展望部分は非常に薄く物足りなさを感じました。専門書として期待するのは酷ですが、それでも医療費問題のとっかかりの本として一読する価値を減じるものではないと考えます。
19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
新味に欠ける,
By Apprentice (東京都港区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 医療の値段―診療報酬と政治 (岩波新書) (新書)
福祉系専門職として高齢者に接する現場で職務に従事しているという経歴の筆者の視点から、「医療の値段」(主に診療報酬)の決定過程を通じて、医療政策の形成と展開に係る政治力学の動静を紹介した入門書的一冊。中央社会保険医療協議会(中医協)が診療報酬の決定に果たしてきた役割の歴史的変遷を皮切りに、前半では日本医師会をはじめとする医療専門職集団がいかにして医療政策の決定に影響を及ぼしてきたかを、特に武見太郎日本医師会長時代を中心に紹介している。 後半では、まず在宅医療を例に「医療の値段」設定の背景を解説し、さらには04年に発覚し、中医協を舞台にした贈収賄事件に続いて、大物政治家を巻き込んだ一大疑獄事件に発展した、いわゆる「日歯連事件」を取り上げている。また、終章においては、08年度に予定される医療制度改革について、項目別に筆者の見通しと、「医療の値段」の決定のあるべき姿について、考察を加えている。 以下は私の感想であるが、直近の医療政策の動向について、丹念に審議会資料等にあたり、これを平易にまとめ、一般に紹介している点のみ評価できるが、本書の「売り」である政治力学の動静の歴史的経緯、「日歯連事件」の分析については、参考文献(池上他『日本の医療』や水野肇『誰も書かなかった日本医師会』等)に既に記されているようなものばかりで、全く新味に欠けると言わざるを得ない。 さらに、終章に語られる、医療制度改革に係る筆者の「見通し」であるが、これも丹念に分析せず、独自性に欠ける安易な結論に飛びついてしまっており、これも本書の評価を落としている。(また、本書全体にわたって、一部事実誤認ととれるような記述があることも申し添えておく。) 福祉系専門職ならではの、例えば高齢者医療制度のあり方といった、筆者のフィールドにおける経験を生かした記述を期待したが、その持ち味を活かせていないのが残念だ。
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
もっと踏み込んで欲しかった。,
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レビュー対象商品: 医療の値段―診療報酬と政治 (岩波新書) (新書)
医療の値段が一体どうやって決まっているのかは、医療従事者にとっても興味あるところである。自由診療を除いては、何せ公定価格なのだから。中医協を挟んで、厚労省と医師会が綱引きをしている構図は周知であったが、その核心的なところは果たしてどうなっているのだろうかという疑問が常々あった。 本書は、その疑問に「ある程度」応えてくれているものの、議論の追究がいささか「浅い」ようである。 医師会の政治史については詳細に踏み込んでおり、感心するが、やや本論からずれているようである。 感覚に頼った論述も散見され、言葉は悪いかも知れないが、これが大学院生のレポートならば及第点であろうが、やはり浅薄な内容と言わざるを得ない。 代議士にまで直接インタビューを行っている行動力には感心するが、その内容は残念ながら核心的なものではない。 要するに、「もう一踏ん張りして欲しかった」というのが率直な感想である。 なお、DPC(包括的診療報酬制度)については一切の記述はありません。2006年発行の書籍としてはやはり物足りないと言わざるを得ないでしょう。
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