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ストーリーを説明するのは難しい(と言うか意味がない)作品で、大学のサークル内で起こった殺人事件を、サークルのメンバーが調査したり議論したりするという本格ミステリ的なストーリーですが、通常の意味でのミステリ的な解決には主眼はないです。この作品の凄さは全篇に満ちている空気感で、それは言葉で表すのは難しいけど、あえて言うなら現実崩壊感となるでしょうか。読み進めていくと僕たちが確固たると思っている「現実」が実はとても曖昧で、すぐにでも壊れてしまうものなんじゃないか、さらにはいや最初から「現実」なんてものは存在しないんじゃないかという風に感じられて、強烈な眩暈感があります。京極夏彦の作品から受ける感覚に少し近いんですが、京極夏彦があくまでロジカルに現実崩壊感を導き出すのに対して、竹本健治はその文章の力で、感覚的、生理的な部分で実崩壊感を突きつけてきます。この感覚は「竹本印」と言っていいくらいに独特で、かつ竹本作品には(濃い薄いはあっても)普遍的に存在するものだと思います。この感覚を味わったことで、ものすごく深いところで世界観が変ったように感じます(それが良いのかはまた別ですが)。
この眩暈感は体験しないとわからないので、未読の方はぜひ御一読を。またこの作品が気に入った人は他作品も読んでみてください。同じような匂いのある作品としては、京極夏彦「魍魎の匣」、津原泰水「ペニス」、山口雅也「奇偶」、グレッグ・イーガン「祈りの海」などがあります。
その講談社版ではインド学研究者の松山俊太郎の解説が付された(これもスゴイけどw)…。
ところが!然るに!
今回の双葉文庫版では、な、なんと、「綾辻行人との対談、また秘蔵の創作ノートも同時収録」(100P超!)だそう…こりゃ買うでしょ!(≧∇≦)~~*
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