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しかしながら、「あとがき」にもあるように、訳者自身が本書の訳出に気のりしなかった位、素人向きの入門書・若い世代向けの再話でしかなく、巻末に付記してある「北欧神話ノート」もさほど学問的に精緻なものではありません。
とはいえ、それでもなお本書には索引や図版が載せられているので、まったくはじめて北欧神話を読む方にとっては便利な一冊と申せましょう。
第1に北欧神話として紹介し得るものはたいてい紹介してある。第2に解説がよく行き届いている。各神話の出典などもきちんと述べられている。第3に読み易い。訳が良いことはもちろんだが、本書の構成も関係している。解説を「はしがき」と巻末の「北欧神話ノート」でしているので、神話と解説が入り混じったような文章を読まなくてすむ。これが以外に嬉しい。純粋に北欧神話に親しみたい人にも、それなりの解説を読みたい人にも、薦めることができる。特に「ノート」は神話1話ごとに解説しているので、1話読むごとに「ノート」の解説を参照するという読み方もできる。
北欧神話を楽しんで欲しいというこだわりによって著された1冊。図版多数。
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