カナダマッケンジー川、フォート・プロビデンスから北極海まで71日+αのカヌー単独行の記録。著者の凄いところは川流域の人々、カヌーイーストとのつきあいがべたつかず無視せず実にいいあんばいなのだ。異質な人ととけ込めるのは自分に対して絶対の自信があるからだろう。そういう独立心の現れが文章のはしはしに現れて、つい窓の外の北の空をうらやましく眺めたりしてしまう。日本とカナダの役人の違い、カヌーの作りの違い、川の違い、自然に対する態度の違い、と自然の差が文化の差となって語られる。孤独という広々とした自由がそこにある。なんてね。