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北京炎上―天安門事件ふたたび
 
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北京炎上―天安門事件ふたたび [単行本]

水木 楊
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

2014年、中華人民共和国は民衆の不満に満ち満ちていた。混乱する政治、腐敗する役人、農村の困窮…。東西新聞社の北京支局特派員・田波は、出張から北京へ帰ってきた。しかし自宅にいるはずの中国人の妻・鳴風は失踪していた。不安なまま夜をすごした田波は他社の特派員から重慶で暴動が起きていることを知らされ、身分を偽って現地に赴く。市役所に立てこもる村民に武装警察は武力突入を敢行し、多くの死者が出た。その様子を記事にした田波に中国公安部の手が忍び寄る。さらには行方不明となった鳴風もまた反政府組織に関わっていることが判明する!中国各地で起きている暴動がやがて大きな奔流となって、新たな天安門事件に発展するまでを綿密に描き出した待望の近未来小説。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

水木 楊
1937年、中国上海生まれ。自由学園最高学部卒業後、日本経済新聞社入社。ロンドン特派員、ワシントン支局長、外報部長、論説主幹等を経て、作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 281ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2007/04)
  • ISBN-10: 4163258701
  • ISBN-13: 978-4163258706
  • 発売日: 2007/04
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 341,641位 (本のベストセラーを見る)
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By Shu
形式:単行本
1989年の天安門事件は、当時高校生だった私にも大変ショックな出来事でした。大して年の変わらぬ隣国の若者が、戦車に文字通り立ち向かってまで為政者に求めたものは、報道の自由等、民主主義国では当たり前の権利ばかりだったからです。

水木楊の「北京炎上」(文芸春秋)は、近未来(201x年)に再び天安門で民主化運動が起き、中国共産党による独裁体制が崩壊する様子を描いた小説です。1989年の事件との違いとして本作品では、都市と農村の間の経済格差の拡大、IT技術(携帯電話とインターネット)の発達と浸透、(一部)人民解放軍の民主化運動への同調等が挙げられています。

「どんでん返し」もなく話の展開自身は比較的単純で、小説としてのエンターテイメント性は正直高くないと思います。しかし、共産主義体制を堅持したまま貪欲に経済開放を進める現在の中国の姿に少しでも触れている人ならば、本作品で描かれているシナリオは「あり得るな」と唸らされるでしょう。

公害や食品の安全問題等、中国の急激な経済成長の負の部分が顕在化する昨今、本作品は一読の価値は十分あると思います。
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 近未来の中国を描いたポリティカル・サスペンスである。物語の展開は具体的で迫力があり、私は一気に読み切ってしまった。

 日本人としては、自由がなく民主政でもない隣人中国の動向がとても気になるところだ。水木楊は、近未来の姿を「中華人民共和国」から「中華連邦共和国」へと革命が起こるとシミュレートした。なるほど、希望的観測かもしれないが、結論的には、その方向が我が国にとって最良の途であろうと思う。いずれにせよ、まともな対話の出来る民主国家になってもらわないと危なくて仕方がない。

 水木は、現在の共産党一党独裁を国家主席と呼ばれた皇帝が君臨した共産党王朝と比喩した。この見方に賛同する人も多いのではないか。

さて、スケールの大きいドラマである。中国政府は天安門広場等の撮影は許可しないであろうが、是非映画化を期待したい。主人公の田波は役所広司に、鳴風はコン・リーに置き換えると「北京炎上」のイメージに合うのではないかと思っている。
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2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
 中国にやがて大きな変化は不可避と信じている私は、この本の表題を見て、当たり障りを避ける目的で仮に小説の形をとったけれど、本当の目的は中国の政治社会的解析と今後の推移の予測にあるのではないかと期待した。しかしそれは誤解で、筆者の第一の意図は特異な環境に置かれた人間像を描くことに重点を置いた面白い小説を書くことにあったようだ。小説として見れば筋書きはよく練られており、背景として中国の政治社会現象をよく踏まえており、ぐいぐい惹きこまれて興味深く読了した。
 政治社会的論文を期待するのではなく小説を期待して読めば、2014年に想定した共産党一党独裁体制崩壊の大変革期に力強く生きる人間群像が大変面白い本だ。中国人のとみに激しい愛国意識を逆撫でしなければよいのだが。
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