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化学の歴史 (ちくま学芸文庫)
 
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化学の歴史 (ちくま学芸文庫) [文庫]

アイザック・アシモフ , 竹内 敬一 , 玉虫 文一
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

近代の錬金術師たちはどんな夢を見ていたのだろう。エピソードゆたかに多数の化学者たちが登場する、化学者アシモフの初学者むけ化学史。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

アシモフ,アイザック
1920‐1992年。ロシア生まれニューヨーク育ち。SF作家の巨匠として知られるがもとは化学専攻。15歳で大学入学。医学部生化学の助教授も務めた。生涯の著作は500冊を越すという

玉虫 文一
1898‐1982年。東京大学化学科卒業。同大学元教授

竹内 敬人
1934年生まれ。東京大学教養学科卒業。同大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 328ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2010/3/12)
  • ISBN-10: 448009282X
  • ISBN-13: 978-4480092823
  • 発売日: 2010/3/12
  • 商品の寸法: 15.1 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By dvrm トップ100レビュアー
形式:文庫
 文系か理系かという区別に妥当性があるかということはおくとして、学生時代に断然文系のコースを進んだ自分としては、理数系の知はある種憧れもあり、難解さもあるのが実際だったが、この著書を読むと、化学という学についてその成り立ちと筋合いを考えやすくなった。

 本書はSF作家としても著名だという、生化学専攻の助教授のキャリアを持つアイザック・アシモフが書き下ろした「化学の歴史書」で、全十四章。古代のモノの利用やモノへの考え方から始まって、核反応の発見と理論化・利用まで、中学・高校の化学で取り上げられる項目を研究者がいかにして発見・観察し、実験し、理論化し、利用し、他の新しい発見を導いていったのかという経過を、人名と年号と個々の具体的な発想・実験・理論化・利用の経緯が辿りやすいようにまとめている。ヒトがモノについて確かめ、考えた歴史を、理論だけでなく観察・実験についても、応用化学についても広く紹介している。

 読んでいて、こんな科学関連の著作が欲しかったんだと思った。主に教科書で触れた科学の知識は、あたかも自動的に生まれて自分たちに天下りしてくるように教えられることが多くて、そこには人間の姿がなくて、とっつきにくい。しかし、この著書を読んでいくと、ここに示してある新発見や新理論や新利用には、人間一人一人の注意力や試行錯誤や小さな冒険がことごとく裏打ちされているのが判ってきて、非常に面白い。制約された考えやあいまいな不思議さが整理でき、より広い視野が開けてくるときの気持ちよさも、少し伝わってくる。科学はある面で見ると人間の発想・思考・行動のパターンの一つの典型としてみることが出来るし、とても人間くさいともいえるのではないか。

 加えて、化学の知見は今の自分たちの生活の周りにあるモノのことごとくに深く関わっているのが、そこに至るまでの人間の労力と共によりはっきり伝わってくる。このような視点はむしろ社会科で使うヒトとコトやモノの関わり合いの見方だが、化学をそんな風に見ると、モノの見方がまた面白くなりそうだ。

こんな風に接近すると科学が面白くなる、という人は意外に多いのではと思う。物理や生物・地学についてもこんな著作があればうれしいし、数学もこの視点で触れるときっと面白くなる気がする。歴史が好きで化学が苦手な人にはお薦めの一冊。

 
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ゴルゴ十三 殿堂入りレビュアー トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
古代から20世紀半ばまでの化学の発展が 時系列に忠実に要領よくまとまっています。過去にどのような概念があり、それがどのように覆されていったのか、その変遷がよく分かります。元素、錬金術、燃焼(フロギストン)、原子、分子、無機物 v.s. 有機物(生気論)などの概念の変遷を追っていくと、学問の発展も「守・破・離」が当てはまるんだなぁと思いますね。後世の人々にとっては「なんてバカバカしいことを昔の人は考えていたんだろう」と思いがちなのですが、それは"下衆の後知恵"(20/20 hindsight)なのです。科学の最先端はいつも混沌としているものなのです(← 測定限界&心理的障壁による情報不足&認識不足のため)。タイトルに挙げた寺田寅彦の言葉は、いつの時代でも当てはまります。そんなことを意識しながら本書を読むと味わいが深まります。類書「人物で語る化学入門」と併せて読むと理解が深まると思います。(原著は1965年刊であり、それ以降の進展を「人物で語る化学入門」でフォローできます)

また、本書では"トリビア"的な語源説明も随所に挿入されていて、面白く読めます。(「人間は無用な知識の数が増えることで快感を得る事が出来る唯一の動物である」というアシモフの言葉がTVでも紹介されていましたが、本書の語源説明はとても有用です!)
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By odessa
形式:文庫
この本、ロボット3原則で有名な、アイザックアシモフが書いた本である。「化学の歴史」なんていうと、ちょっと退屈な印象を持ってしまうが、なかなかどうして。前半では、古代の人が化学現象をどのように捉え、その謎を解明しようと試みたか、錬金術の流行によって人類が得た智恵は何だったのかといった歴史の流れを紐解いている。さすがはアシモフ!まるで小説を読むような感覚で読み進められる。

今でこそ、錬金術がまやかしであったことなど子供でも理解しているが、当時の人類にとっては先端の研究分野であった。しかし、この当時はまだ、化学という分野は体系だったものではなく、時には怪しげな学者たちによる金儲けの手段に使われたりもしていたようだ。

化学が学問として花開くのは、ボイルの法則で有名な、ロバート・ボイルの登場からである。さらに19世紀に入る頃には、人類は原子の概念を理解し始めた。そしてここから、化学の発展は爆発的に加速する。その基本は、我々が高校の時に「水平リーベ・・・」と習った、あの周期表の完成を起源としている。

この本の後半は、人類が原子を発見してからの化学の歴史について多くのページが割かれている。原子の大きさはわずか10^-8cm(0.00000001cm)であり、人間が決して目にすることのできなかった物質である。(今では電子顕微鏡で観察することができる)そんなに小さい物質が、どんな構造でどんな働きをしているかなど、人類はどうやって知りえたのだろうか?目に見えない物を、いかにして正確に理解し得たのだろうか?この本を読めば、その秘密に触れることができる。同時に、幾多の化学者が築いてきた技術の偉大さに、大いに感銘を受けることだろう。
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