著者の半生(P.16〜46)は、「私は成功する為にこんなに苦労したんだよ」という自慢が透けてみえて非常に不愉快になる。狂乱のバブル時代に日本人でも休日返上で働いても雀の涙しか給料が無い人は山ほどいたし、そもそも首都圏に住んでいないサラリーマンは何一つ恩恵を受けてない場合が多い。しかし、バブル崩壊時には、国籍、地方首都圏なんか関係なく悪影響だけは受けている。
だが、本書で指摘される「日本人のメンタル面の脆弱さ」「表面だけ取り繕う底の浅さ」「自分のモノサシじゃなく他人を信じる愚かさ」は的を得ている。
給料だけ高い金融界の住人達が何故、投資下手なのかはこの様な精神面の脆さにも要因があるのかもしれない。
本書では、トレード手法は『順張り派』『テクニカル分析』を推薦しており、偉い学者先生やマクロ経済学原理主義派には納得できない理論展開もある。
だが、そのような輩は『後付理屈』『畳の上の水練』が大好きな「ウソつき」であり、実際に相場を張れば大敗するという著者の鋭い指摘には恐れ入る。講演の仕事は無くなるのでは?と余計な心配をしてしまう位だ。
この本を読んだからと言って劇的に勝率が上がる事も無いだろうが、本質を追求した内容を評価して星4つとした。