本書は、「勝ち切る」とはいうものの、国内外に不安要素が多いため、しばらくは辛抱の時期で、「守りの投資」、つまり「下がりにくい銘柄を選ぶ」か、太陽光発電関連等の「国策銘柄」に投資するのが賢明だとの基本的スタンスを示す。ただ、今後数年で状況が悪化するので、世界の投機マネーはメインディッシュの「日本売り」を始め「日本がギリシャ化」する可能性が高いため、円安で利益を上げる海外で稼いでいる企業が有望な銘柄になってくるとの予測も示されており、これだけでも有用な情報といえる。
もっとも、著者自身も専門家やエコノミストの意見を鵜呑みにするなと述べており、提示された方法論を参考に投資に対する考え方を身に着けることが肝要だと釘を刺しているところ、本書では、国内外の政治、経済、又は社会的な情勢を把握、分析したうえで持論が展開されており、「ギリシャ化」しても自分の財産だけは守ることのできる投資を考える材料を十分に提供してくれている。