動物園の歴史は権力と啓蒙の流れであると言えるだろう。一般民衆の好奇心や関心は、直接に支配に対する尊敬心につながったのではないか。すなわち、単なる見せ物としてではなく、見せると見るという行動によって無意識的に既存の価値を身に付けていく。この点で、この本は都市の盛り場として動物園ではなく、遊園地での余暇の消費ではなく人間とその権力やイデオロギーのパラダイムを調べている。言い換えれば、動物園は「動物‐自然‐人間」関係のメディアへであることを明らかにしている。動物園の機能は、教育の以外にも見る/見せる/所有という行為の次元でもさまざまな意味を持ってる。人間と動物の二元的な関係は、自然と文明の根本的な存在意義とのつながっていることを考え直してくれる本であることは間違ってないだろう。