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15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
モノの見え方がこんなにも異なるとは!,
By 漆原次郎 (千葉県市川市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 動物と人間の世界認識 (単行本)
われわれが見ているこの世の中と、イヌが見ているこの世の中はちがうものである。ヒトやイヌだけにかぎらず、すべての種において「モノの見え方」というのはちがってくる。このように、見る対象は同じものでも、見る主体によって見えかたが異なることを著者は「イリュージョン」と名付けている。種によって世界の見方がちがうというのは読む前からなんとなくわかっていたことではある。ヒトとくらべて昆虫はカラダがうんと小さいのだから、世の中のスケールはヒトの何倍もの広さなのだろう。またイヌなどのほ乳類はこの世を白黒でみているというのは比較的よく知られた話だ。 けれども、こんなにまで種によって世界の見え方とはちがうものなのかと、あらためて驚かされた。たとえば、モンシロチョウには、紫外線を見ることができ、それにより彼らにとってはオスメスの識別をしているのだそうだ(オスの翅が紫外線を反射しない)。実際にそのイメージ写真が本の中に出ている。モン“シロ”チョウという名前は、人間のイリュージョンだからこその認識なのだと思わされる。
18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
動物と人間はこんなに認識世界が違う,
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レビュー対象商品: 動物と人間の世界認識 (単行本)
人間も含めた生き物が自分の周りの世界をどのように認識しているか、ということを動物学者の目で掘り下げた一書。本書は、いくつかの驚きを与えてくれる。 その1。動物と人間はこんなに認識世界が違う! 森や茂みに生息するダニは、潅木の枝先で動物を待っている。動物の匂いをキャッチすると即座に落下して取り付き、血を吸う。ダニにとっては、動物の体から発する匂いと体温と皮膚の接触刺激だけが意味を持ち、それ以外の余計な環境(光、日射による温度、植物の匂い、葉ずれの音、etc.)は認識しない。 その2。人間の世界認識も一通りではない! 古典をひもとくと、万葉集や聖書にはチョウやトンボが登場しない。全く生息していなかったはずはないので、この時代の認識世界には存在しなかった。逆に、カッパやスフィンクスは実在していた。 その3。人間の世界認識は変わっていく! 人間の世界認識は知覚だけでなく概念によって構築されていく。紫外線も赤外線も見えないが、科学的にそういうものが「ある」ということを説明されると新たな認識世界が構築される。 私は「利己的な遺伝子」の話が面白かった。オスであれメスであれ、他の固体が生んだ同種を殺して自分の血のつながった(自分の遺伝子を持った)子孫を残そうとする行動を取ることがある。これは遺伝子が利己的だからである、という考え方=世界認識である。そして、人間は自分の遺伝子だけでなく、自分の作品・仕事・名前が自分の死後も残っていくことも願っており、これをドーキンスは「ミーム」と命名した。
11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
期待はずれ,
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レビュー対象商品: 動物と人間の世界認識 (単行本)
ユクスキュルの「生物から見た世界」を、最新の情報で捉えなおしたものと期待していたが、まったくの期待はずれ。ユクスキュルの記述を一部流用している他は、若干チョウに関する記述などが追加されていたが、その他は非常に定義のあいまいな「イリュージョン」について力説。 「イリュージョン」という言葉を、ユクスキュルが言うところの「環世界」と同様の意味で使用していたり、あるいはその前提としたり、はたまた「環世界」から作り出されるものとしていたり。あるいは所謂「文化」に相当するものして説明していたり。 定義があいまいな上、動物の世界認識については非常に貧弱な記述でした。タイトルに偽りありと言わざるを得ないと思います。
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