教育や学校についてあれやこれやの論議は喧しいが、一番大切なのは、どうしたら質の高い学びが実現できるのかを大人が責任を持って考え合い、できる部分から勇気を持って着手することでは?という、とってもシンプルな投げかけの本。
書かれている事柄はなにもかも具体的。現場の教員と保護者が今すぐに始められることを提案している。ふとした思い付きや何となく「こうだったらイイな」という気分の吐露ではなく、外国や、国内での先進事例と考え方を挙げて、筆者らが現場で実施してみての感触を踏まえた提案であるところが、この本の価値だと思った。ごく普通の教員や保護者の気持ちをよくわかって、頭でっかちになったり背伸びをしたりせずに「何ができるか」を探り、「やってみようよ、必ず変えられる」と力強いメッセージを送っている。
保護者の立場からこの本を読んで、正直、アメリカの事例のような保護者の関わりを導入するには越えなければならない壁が多々あると思ったが、何が大事なのかをキャッチすることはできた。それは、自分の子どもの学校教育では「何がどうあったら良いと思うのか」「そのために親の自分はどうしたら良いのか」と実際的に考えていくこと。そしてそれを親同士の話し合いへ組織していくこと。保護者も学んで成長することが問われている。