湾岸戦争に従事したアメリカ軍兵士に発生した湾岸戦争症候群の原因と考えられる劣化ウラン兵器について、第二次世界大戦やベトナム戦争、また冷戦中の核実験における米国防省の行動パターンを紹介しながら、解説されたのが本書です。湾岸戦争だけでなくウラン鉱山で働いたアメリカ先住民の被害など、内容は多岐に渡ります。そして本書の中ほどに収録の15枚の写真は強いメッセージを持ちます。
しかし、26人の著者による7部構成の28章の本書は、著者らの主張が強く感じられる一方、著者間の内容の調整がとられておらず重複が多く、体系的な知識を得るための配慮には欠けています。まず、ミチオ・カク教授の「第17章 劣化ウラン - 危険な廃棄物の山」を最初に読み、それから他の章を読んでいくとよいかもしれません。なお、劣化ウランに関する米政府資料、組織など資料が整っていることは役に立ちます。
劣化ウラン弾は沖縄県鳥島で米軍によって1520発射撃されたように日本も無関係ではないことを付記します。