先ずここで言う功利主義の定義を明らかにしておかねばならない。
功利主義には、「功利を第一とする考え方」という意味ももちろんあり、
自分がもうけることばかりを考えることを言う。
一方、この本で言う功利主義は「幸福を人生や社会の最大目的とする倫理'政治学説。
『最大多数の最大幸福』を原理とする」
であり、英国のベンサムやミルによって唱えられた功利説のことを言う。
よって、ある利得行為が『最大多数の最大幸福』 を侵す場合、
功利主義はこれを排除するのである。
つまり、功利主義が功利主義を退けるという語義矛盾も起こるのである。
ちなみに菅首相が言っているのは『最小不幸社会』である。
また、分析哲学とは.一般に第二次大戦後、イギリスやアメリカを中心として栄えた哲学で、
言語分析を通して哲学の問題を 解決しようとするものである。
要するにこれは今あまり流行っていない.では、なぜ持ち出すのか。
そのへんに留意して読めば、ベンサムやミル.ロックやヒューム.ウィトゲンシュタインやベイズが、
すこーし、身近になるかもしれない