何にせよ、未踏の地へこぞって乗り込む舞台が全く空想ではなく現実のものとして描かれていることが最高におもしろい。どうしてこれまで誰も登頂できなかったのか? 現在は登山されているということは、現在はそれが可能なのだけど、いまだ誰も登頂できていなかった時代に誰がどのようにそれを成し得るのか?
また地図をつくるという測量の仕事を詳細に知れることも楽しい。当たり前のような今の日本地図、それの5万分の1の地図が当時はまだ公開できなかった。それは劔岳周辺を測量できていなかったからだ。グーグルアースなんかがある現在からは信じられないけど、それだけ当時から飛躍的に進歩しているってことか。明治の話だから当然だけれど、本当に今の技術は急速に発達させられてきたものだとわかる。
あるいは、山が宗教と結びつく側面も、知ればより登山が楽しくなりそうだと思った。