絵柄は、まだ原作漫画を意識していて、今のアニメっぽい?絵柄と随分違います。登場人物も少なく、一見さんにも優しい親切設計で、推理ものとしても、以後の作品でどんどん疎かになる推理の検めを結構しっかりとしている(大した推理でもないという話もありますが)ので比較的安心して見れます。とにかくテンポ良く話が進むので、コナン入門編には良いのではないでしょうか。
内容は、工藤新一自身の事件といえばいいでしょうか。クライマックスにおいては持ち前の推理も役立たずで、非力な小学生の肉体の持ち主でしかない事が露呈してしまいます。論理、論理(こんなの論理じゃないという説もありますが、それはそれ)で解決してきたコナンに解決できない問題を最後に解決したのは、実は女の直感(本当は一寸違う)でしたみたいな、アンチ推理ものみたいなところもあり、推理劇としてのコナンは、実はここで既に終わっているのかもしれません。
コナンの嫌なガキぶり(まあ、見た目通りの子供じゃないから)も、この時から既に健在で、例の他人の声音で「名探偵皆を集めてさてと言い」をするのは今作では冒頭だけで、今回の事件の謎解きは、コナンと新一の声でするのですが、子供っぽい声音から急に鋭い事をいう?嫌味ったらしい声音に変わるところなんか、永井一郎さんが徳川機関長の声音から突然佐渡先生の声音に変化させた時の驚きには及ばないものの、高山みなみさんの声技?の冴えが堪能できます。蘭ちゃんも比較的明るく、良い意味で落ち着いてなくて、以後の作品の「失踪した?彼の帰りを待つ耐え忍ぶ女の子」的な側面ばかりが強調されていません。小五郎さんのコナンの身体を心配する至極真っ当な大人ぶりや、今やただの人の良いオジサン(おじいさん?)化してしまった阿笠博士のマッドサイエンティスト?ぶり、故塩沢兼人さん演じる白鳥警部補など、今や珍しい、忘れ去られてしまったかもしれない、場面も見れます。コナンの小道具は前半活躍するものの後半は殆んど出番がありません。
最近の作品がDVDとBlu-rayで発売されるようになったのに従い、過去の作品もBlu-ray化が進んでおり、今作もいよいよBlu-rayで発売されるようです。