東大法学部中退後、官僚となりドイツに4年間研修した著者のシュミット論。
共訳書に『カールシュミット時事論文集~ヴァイマール・ナチズム期の憲法・政治論議』(古賀敬太・佐野誠編)と『ヴァイマール憲法』グズィ著、がある。シュミットに関する書物は最近ポストモダニスト(の勘違い?)によってやっとまた日の目を見てきたが、もっと読まれるべきであり、紹介されるべきであろう。日本とドイツとの比較研究の有益性を大嶽秀夫の名著『アデナウアーと吉田茂』の紹介から筆をとり、シュミット論に進む。
シュミットに関しては
2章「友と敵の区別」「決断主義」
3章「独裁論」
4章「喝采の政治」
5章「制度的保証」「抵抗勢力」
6章「普通法」「統合」
と網羅的であり、P67にはデリダに関する言及もある。難解なシュミットに関する入門としては最適であろう。