登録情報
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劇団四季は、世界でも希有なエンタテイメントカンパニーであり、ブロード・ウェイやウェストエンドが、自分の劇場で俳優を養成しないのに対し、「足りないものは、自分で創る」という発想で、ロングランを可能にする専用劇場、俳優の養成などに取り組んできたカンパニーである。サークル的なカンパニーから、演劇をビジネスとして成立させる過程は興味深い。ただ、その発展の過程には、政界、経済界の人脈が重要な役割を果たしており、ほかのカンパニーのビジネルモデルとして参考になるかというと、そうでもない。また、芸術の門外漢である筆者が、芸術面について「四季擁護」をしている点も、論理的な分析から逸脱していると思われる。
観客が現在、ミュージカルを気軽に楽しめるようになったのは、経済面で劇団を運営するという難題を四季が四苦八苦して克服してきたからだという事が良くわかるし、そうした経営上の努力も、従来(現在)の日本の演劇界が取ってきたスターシステム(座長公演)の弊害を克服して芝居その物の品質を高く維持するためのものであったことが判る。
わたしも知り合いの小さな劇団の関係者から切符を買ってくれと頼まれたことがあるし、役者が言っているのか判らない台詞回しとか、イデオロギーが先行して芝居その物は面白くも何ともないというヤツにぶち当たったことがあるから、本書で挙げられている劇団員が自ら切符を売り歩かねばならない日本の
演劇界の問題点とかを実感をもって読むことが出来た。
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