『an・an』や『POPYEY』から最近のギャル(男)雑誌まで、戦後日本における主に若者のファッション・ライフスタイル誌の興亡戦を跡付けた作品である。各誌の創刊事情と当時の社会的な雰囲気を記述することに徹しているため、分析が弱いが、それでも、雑誌の想定読者の絞込み(マーケティング)が進化しまたその対象の若年化が進行していること、海外事情の紹介よりも国内の男女の「モテ」に熱意を注ぐ傾向が強いこと、総じて、若者雑誌が次第に個別分化し「雑」誌的でなくなってきていること(著者はこうした風潮を嘆く)、などが指摘され、それなりになるほど、と思った。創刊号の意気込みあふれる表紙や、登場する有名人や組まれる特集なども意外性があり興味深く(この雑誌にあの人が!あの雑誌でかつてこんな記事が!)、サブカルうんちくを学ぶのにも有益である。