ヒロイン・マユリは辛い過去を背負わされた少女。亡兄の犯した罪のために、村中から差別され迫害されていますが、あげくにとうとう、「妖の民」に嫁に出されてしまいます。
「妖の民」とは、優れた身体能力で里の4村を妖魔から守ってくれる民。しかし男児しか生まれないため、里を守るかわりに里の娘を定期的に嫁としてもらっているのです。この嫁入りは当然皆がいやがる役目ですから、事実上の人身御供。
そこでマユリは、運命の恋に落ちます。
相手は兄の仇と思われる、クライという若者。無茶苦茶強い妖の民の中でも優れた身体能力を誇る彼は、やはり辛い宿命を負っています。
彼を仇と憎みながら、心を寄せていくマユリ。彼女を一目で愛しながら、ある事情から遠ざけざるを得ないクライ。反発しながら激しく惹かれあい、互いの負ったものを理解していく二人。
これはファンタジーというより、乙女小説のくくりに入れるべきでしょう。ドラマチックなラブストーリーを読みたい方におすすめです。