とりあえず何があっても死なない最強主人公+ヒロインがおりまして、
それらがどう戦おうが、結局は刻印の力だの獣だの予知だのという理由で生き延びます。
なので、それはさて置いて、この巻では圧倒的な戦力差をフラン様がどのような知略でひっくり返すかが焦点となります。
複線は張られているわけですが、それを明らかにすると面白さが1/3くらいになってしまうので、ここでは控えます。
そう来るか!という思いと、決して無理にならない程度に計算された作戦で、高揚感に浸れます。
聖王国側の動きに関しては、ストーリーの核ではあっても、物語上の核にはなっていません。
つまり、そのあたりは面白さにはあまり関与していない感じがします。
杉井氏の作品は、厳しい状況に主人公たちを追い込み、そこから一発逆転の爽快さで読ませる、というのが定番ですが、
そこで喝采を送れるほどキャラクターに感情移入できないのが、少しこの作品の弱いところでしょうか。