「剣の女王」は、当初、クリスとミネルヴァの、割と甘めのファンタジーとして始まりました。
その後、多数の人物や神を扱う群像劇へと移行していくなかで、しだいに重苦しく、固苦しい、読み進むのがつらい話になってしまいました。
そのつらさが少し解消してきたのが、第6巻でした。
そして、この第7巻では、新しい物語として、生命を得たように感じられます。
短めのカットバックを積み重ねて、サスペンスを盛り上げていく手法で、読むものを飽きさせません。
派手な戦争のシーンはありませんが、登場人物たちの欲望が引き起こす行為が、迫力たっぷりに描かれています。
あとがきにあるとおり、作者は書き進むのに、大変苦労しているようです。
それが、結果として、良い方向に働いているみたいです。
皮肉なことに、作者が苦しんで、のたうちまわりながら書いた物語の方が、往々にして、軽やかで、スピード感を持って読めるようです。
実を言うと、そろそろこのシリーズを読むのをやめようかと思っていたのですが、この巻を読んで、とりあえず、次も読みたくなりました。
第8巻が楽しみです。