短編集なので、話によって☆の数が違う気がします。
同じファンノベ大賞の「天使の歩廊」と同じ形式です。
大戦前夜の昭和初頭、海軍を中心とした話に、不思議な力を持つ仏師がからんできます。
文章はところどころひっかかりを覚えましたが、総じて話の内容にあっているように思いました。
軽くならず、かといって読みにくくもない。洗練された文章だと思います。
芹川と、支倉大佐のキャラが立っているので、この二人が出てくる、「左手の霊示」はすらすら読めました。
「左手〜」が一話にあったので、苦手な戦争物でも読めたのかなと思います。
「霊猫」と「冬薔薇」
ストレートなファンタジー(といっていいのかな?)で、感動ものです。
ただ、「冬薔薇」はあまりにも典型的な展開なので、好き嫌いが分かれるかなと思います。
私個人は……泣かせようとしているんだろうなーと思いながら読んだので、猫>>薔薇でした。
「海の女天」
はファンタジー部分より、軍人同士のぶつかり合いのようなものが読み応えがありました。
「哭く戦艦」
芹川と、支倉大佐が再度登場。
全体的に、当時の海軍の雰囲気がよく出ていて、読み応えがあります。
ただ、そこに入ってくるファンタジーが、いまいち浮いているように感じられるので、☆4にしようと思います。
さすがはファンノベ大賞と思える本だと思います。