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特に表題作は「病室」、「現実と非現実」、「静かな残酷さ」が短編という形で表現され、著者が持っているテーマがぎゅっと濃縮されてつまっています。
一日だけの出会いだったり、
長い間の関係だったり、
久しぶりの出会いだったり、
永遠の別れだったりする。
普段は気にもとめないような、その一瞬の出会いと別れをピックアップして、注目して、観察して、書き留めてみると、ちょっと別の世界に迷い込んだように、ミステリアスで、ファンタジックでさえあったりする。そんな短編の数々です。
だからお話は始まったときと同じように、唐突に終わるし、何か結論があるわけでもない。それでも「おいおい、これで終わりかよ~。なんなんだよぉ!」と思わないのは雰囲気を読むからなのでしょう。
その、ありそうでなさそうな、ちっぽけな出会いと別れを包む、独特の雰囲気を味わうことがこの作品の醍醐味です。
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