多数の識者によって、我が国のマスメディアの腐敗ぶりに多面的な分析で
切り込んでいる一冊。興味深い論考があったので、五つほど紹介したい。
まず上杉隆氏のインタビュー。既得権益を守ろうとする記者クラブとの闘いを
語っている。こういう情熱のある人がいないと、メディアの牙城を切り崩すのは
難しいのだろう。次に但馬オサム氏による"平成のビッグブラザー"電通解剖。
実はメディアを背後で操っているのは電通なのだ。このような怪物を育てて
しまったのは、 代理店の一業種一社制を法制化できない政治の無策による。
そして坂東忠信氏による在日中国人犯罪問題。日本に巣食う中国人がどれ
ほど我が国で悪辣をはたらいているのか、ほとんどの国民は知らない。報道
されないのだから当然である。四番目。野村旗守氏による民主党に巣食う
北朝鮮とのラインである。何とよど号ハイジャック犯・田村高麿の長男が市議
選に立候補していたとは!本書で知ったことが恥ずかしいくらいだ。最後は
メディアの腐敗に唯一具体的処方箋を掲げる男・三橋貴明氏。彼はこう言う。
「国民全員がこの問題の大きさを理解して、政治を動かさない限りは絶対に
変わりませんね。(中略)法律を変えなくてはならない。すべて政治の問題
です」と。実はメディアに利権を与えているのは政治なのだ。変えようとする
議員はメディアの誘導によって潰される。だから怖がって誰も手を触れようと
しない。いま必要なのは、心ある議員への国民の強い支援ではないだろうか。