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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
災害時に見られる人々の利他的な行動に見られるように、人類が生き延びるための最も大切な習性であると感じた。,
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レビュー対象商品: 利他学 (新潮選書) (単行本)
本書は、東日本大震災での行動に見られたように人間に備わっている利他性を科学的に分析したものである。利他性の行動の背景には、もともと人間が小集団で活動していた頃に見られた「情けは人のためならず」という行動が、現代社会では「評判」に変質しているとする。 その例として、ある実験を披露し、他人の目があるとないとでは利他性の行動に違いがあるという。 また、ある集団の中では利他性の行動に報酬を与えるより、逆の行動に罰を与える方がコストが少ない。これが、利他性を維持する秘訣であり、気前のよい人は忘れられけちな人ほど記憶に残るという実験結果からも明らかになっているという。 一方で、利他行動をとった時は、心地よさを表す脳の線状体という部位が活発になるという。これは、一連の伊達直人の寄付行動などに見られるものである。 利他性というとどこか美しい行動のように思ってしまうが、行動学的にみると、その意味がかなり異なっているのが、少し悲しい気がする。 とはいえ、最終章で著者が述べているように、災害時に見られる人々の利他的な行動に見られるとおり、人類が生き延びるための最も大切な習性であると感じた。
5つ星のうち 5.0
思いやり行動の背景には見返りを期待する気持ちが。,
By ToToRo (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 利他学 (新潮選書) (単行本)
著者はオナガザルと原猿の研究者であり、その研究の一環として、生物がボランティア的行動(以下、利他行動)を 身に付けるに至る経緯を、進化論の視点から研究したのが本書。 自分の遺伝子を後世に残すことが生物の至上命題で、 そのために利他行動が進化・発達してきたことを実験結果から明らかにしていく。 今でこそ、人は、誰も見ていないときなど、 見返りを全く期待せずに利他行動をするケースも増えたが、 元々は、見返りを期待できることが前提で利他行動をするものだ ということが本書で理解できる。 利他行動をしたほうが自分の遺伝子を残せる確率が増える。 すると、利他行動する個体が生き残り、そうでない個体は淘汰される。 自分たちの遺伝子を残す確率を増やせる利他行動はやがて言語化・体系化される。 それが「道徳」であり、そして、「困っている人を助けるべきである」 というような教育が定着することによって、 自分の遺伝子の生き残りうんぬんということを意識しない形での利他行動、 見返りの期待できない利他行動がよくみられるようになった、というような主旨である。 どういうときに利他行動が増すのか、 人はどのように利他的な人とそうでない人を見分けるのか、 ということを示す実験も書いてあり、とても面白かった。
5つ星のうち 4.0
「情は人のためならず」,
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レビュー対象商品: 利他学 (新潮選書) (単行本)
ヒトはなぜ自分のことだけを考えず、他人に利益のあることを行うのか。日本にはそれを解き明かす優れたことわざがある。 「情は人のためならず」 しかしほんとにそれだけなのか。 なぜ利他的な行動を取るのか。 その「しくみ」「機能」「発達」「歴史」についてみていく。
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