「海軍爆撃隊」から「零戦燃ゆ」までの東宝空中戦映画を取り上げるということで、それなりに期待はしていたのですが、期待外れでしたね。「戦艦大和映画大全」の完成度を100とすると、残念ながら40くらいです。
まず、東宝作品のみに限定した点が不満でした。一般の特撮映画と比べて、戦記特撮が紹介される事は少ないので、大映、東映、新東宝、松竹、テレビ作品も網羅してほしかったですね。
また、東宝作品はいくつもの書籍(特に「東宝特撮映画全史」がありますから)で詳しく紹介されているので、戦争中の特撮に関する論考やスチール紹介を期待していたのですが、見事に外れました。
戦後の「太平洋の鷲」〜「連合艦隊司令長官・山本五十六」の各作品については、「さらばラバウル」で目新しいスチールが紹介されていたくらいでした。
あと、川北紘一が演出をした「大空のサムライ」「零戦燃ゆ」については、かなり詳しく触れられていて、この本では一番評価できた部分でした。
全体的に短期間で刊行したのかなと思うような、雑な部分が目立ったのが残念でした。