宝島jazzムックシリーズの一冊です。
JAZZ“名盤”入門!―100人のジャズジャイアンツ (別冊宝島 (822))などと3部作の3作目です。
後藤雅洋、中山康樹、村井康司、責任編集、となっておりますが、
実際は、彼らを含めて30人ほどの方がそれぞれのアーティストの「名演」を選び出し、
解説するスタイルです。
ただ、231人のアーティストの選定は、上記3名がおやりになったとのこと。
この本の白眉は、紹介アーティストのバラエティに富んだところでしょう。
マイルス、エバンス、ロリンズ、パーカー辺りの所謂いつもの方々と並んで、
入門レベルではマイナーな、サイドでしかお目にかからないような方々や、
いわゆる、新しいジャズの方々がとにかく大変ジャジーな文章でご紹介でございます。
いつもの方々には、一人1ページ、マイナーな方々には二人で1ページでございますが、
しかし、文体は、むしろマイナーな方々の紹介文の方が熱いのです。
そして、紹介は「名演」ですので、必ずしもリーダーアルバムが紹介されておらず、
サイドで参加したアルバムをむしろ堂々と紹介。
このスタイルが実に潔し。
アーティストの紹介に、ろくでもないリーダー作より、いぶし銀のサイド参加盤を選ぶ。
なんか、本物っぽいじゃあないですか。
解説の内容にはそれは読む方のスタンスにより、異論がある場合も多いでしょう。
しかし、それでも、入門卒業レベルの方々には、
「こんなのしらねー」レベルのアルバム、アーティストが目白押し。
何も、寺島本ばかりが「B級ジャズ」「新しいジャズ」のバイブルではありません。
個人的には、ここで紹介されている「しらねー」アルバム、結構外れがないんですよ。
ということで、お勧めの一冊です。
(そのうち新書になると思いますが、絶対にこのムック版の方がジャジーです。)