アメリカでは学校を中心に、幼少から意思決定のプロセスを学ぶ教育が根づいている。「アイスクリームは好き?」の質問に即断で「イエス」と答えてはいけない。「そのアイスクリームは実はにんにく味だった…」ということもあるからだ。やがて有権者となって候補者・政策を見極めるには、徹底したリサーチ、比較検討、議論など、「判断のコツ」を身につける必要がある。
模擬選挙や模擬議会、模擬裁判に取り組む学校、ロックで若者の政治意識を刺激するメディア、白熱する家庭内討論会…。学校とメディアと家庭とが互いに取り組むことで判断力は磨かれる。
本場の民主主義教育の実態を丹念に描き出す、有権者のための参考書。
目次より、第一章 有権者教育とは/第二章 投票率向上を目指す/第三章 争点を見る目/第四章 立法過程を擬似体験/第五章 司法を学ぶ/第六章 行政を知り、体験する/終章 有権者としての「教育的」責任
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
タイトルに難あり,
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レビュー対象商品: 判断力はどうすれば身につくのか―アメリカの有権者教育レポート (PHP新書) (新書)
大きく書かれた「判断力はどうすれば身につくのか」、小さく書かれた「アメリカの有権者教育レポート」。私の購入の動機は、判断できない人たちが多い社内で如何に判断できる仕組みを作るかというものでした。この本のタイトルは、小さく書かれた「アメリカの有権者教育レポート」とすべきだと思います。それで星3つにしました。 内容としては、うまく仕組みを作っている米国の現状を丁寧すぎるほど紹介してくれています。あとがきにも「有権者教育が充実している国では選挙の際の討論の質が高い」「街宣車による連呼や電話作戦の無駄」に言及され、日本の現状とのギャップを認識させてくれました。
5つ星のうち 4.0
判断力を養うための教育について理解が深まる,
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レビュー対象商品: 判断力はどうすれば身につくのか―アメリカの有権者教育レポート (PHP新書) (新書)
ニュース報道などをみると、アメリカ合衆国の政治家は堂々と自らの方針を演説しているし、議会でも様々な課題に関して活発な議論がされている。また、大統領選挙などでは、多くの人々が積極的に運動にかかわっている。さらにアメリカ知識人のディベート上手や論理性はよく知られているところである。私は「アメリカは民主主義の国であり、もともとそんな国民性をもっている」と思っていたが、本書を読んで、アメリカでは、いかに学校、メディア、政治家、行政などがそれぞれの立場で、有権者教育に力を入れているかを知った。何の努力もなく、漫然とアメリカの政治風土が形成されているわけではないのである。 日本では、小泉首相が郵政民営化を前面に出した選挙(2005年)では自民党が大勝し、2009年の選挙では逆に民主党が大勝利となるなど、ムードで大きく選挙結果が振れる傾向がある。また地方選挙では、タレント候補が驚異的な人気を集めるケースもみられる。 日本でも、この本に書かれているように、高度な判断力をもった有権者が多数を占めるようにならないと、政治が不安定化し、また単なる衆愚政治に陥ってしまうと危惧される。そのことに気付かせてくれるとともに、具体的な教育メニューを提示してくれる良書だと思います。 ただ、私の場合は、ためになる良書と感じる反面、記述が平板でややたいくつな部分も多いと感じたので、☆一つマイナスにして☆4つとさせていただきました。
5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
国家を担う若者たちに必要な有権者教育とは何か,
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レビュー対象商品: 判断力はどうすれば身につくのか―アメリカの有権者教育レポート (PHP新書) (新書)
日本では現在、有権者教育はかなり否定的に捉えられているようです。「愛国心教育」という極めてネガティブな表現が使われることからも、多くの日本人による有権者教育への受け止め方が読み取れます。しかし、若者が国家を担うのは事実ですし、何らかの教育が必要不可欠です。無論戦前のように愛国心を一方的に強制するのは危険ですが、民主主義国家を担うために、若者はいかなる教育を受けるべきなのか。民主主義がどこよりも発達した米国の有権者教育から、日本人が得られる教訓は多いと思います。「第五の権力」「Eポリティクス」同様、米国政治の第一線を取材し続けた横江氏の著書には、他著にはない躍動感があります。クローズアップ財団などの非営利団体から、ニューヨーク・タイムズ・アップフロントなどの大手メディアまで、幅広い層の人間が取り組む米国の有権者教育の実態が、現場にいる感覚で理解できます。同時に教育の形態も、模擬投票、問題児裁判、国際リーダー・サミット・プロジェクトまで、目的別に極めて多様に組まれており、米国人の有権者意識の高さに驚かされます。しかし特筆すべきは、異なる価値観を常に取り入れている点でしょう。MTVがイスラム教やアラブ文化を紹介し、アラブ系アメリカ人がアメリカ社会に貢献する話を放映している事実からは、差別や偏見の終焉を模索し続ける、アメリカ社会の一端を垣間見る事ができます。 アメリカの優れた点は、無差別テロや戦争を体験しながらも、民主主義が立派に守られ、異なる価値観が包容され続けた点でしょう。特定のイデオロギーに基づいて、教育やメディアが暴走しがちな日本では、本書から得られる教訓は多いと思います。 本書は三部作完結編のようですが、横江氏には今後も是非書き続けて頂きたい。アメリカ以外の有権者教育も研究すれば、日本に適切な教育のあり方が見つかると思います。
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